2014年01月30日

手綱の緩め方

小説と違い、脚本では、
最初からギリギリに引き絞った完成品を出すわけではない。
プロットや第一稿は探りであり、
「そこからどこへ着地するか」という伺いでもある。
(ひどい場合は叩き台になる。つまり、叩かれて全直しだ)
それは、映画が一人でつくるものではなく、
複数の人間でつくるものだからだ。

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パンフォーカスとボケ

写真の技術的な話をするが、最後は脚本論に戻すつもりで書く。
(少なくとも、写真がどのように撮られているかを知ることは、
映画の基礎知識でもある)

パンフォーカスとは、
写真の中の全てにピントが合っている事を言う。

パンフォーカスは特別なことだ。
何故なら、たいていボケが入るからである。


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posted by おおおかとしひこ at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月29日

虚と実

我々はドキュメント作家でもジャーナリストでもない。
フィクションをつくるものだ。
つまり、嘘つきだ。
そんな世界はないのに、さもあるようにリアリティーをつくる。
嘘つきには二種類いる。
上等な嘘つきと、下手くそな嘘つきだ。

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2014年01月28日

調べものの重要性

件のプロデューサーや監督は、
「赤ちゃんポスト」のwikiすらも見なかったのだろうか。
件の病院の元院長が市長になってできたシステムであること、
日本で唯一であること、世界中にいくつかしかないこと、
そもそも賛否両論のデリケートさ。

とくに実在の問題を扱うとき、
我々は作家であると同時に、ジャーナリストでなければならない。

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posted by おおおかとしひこ at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

風魔最終話のワンカット撮影

質問があったので、風魔カテゴリで話しますか。
最終話、小次郎の長台詞に、リアクションショットがない理由。

ぶっちゃけてしまうと、
僕が村井の芝居に感動しちゃって、忘れた、というのが真相。

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2014年01月27日

何故カットを割るのか

映画の単位はカットであるが、
脚本の単位はシーンである。
(または複数のシーンで、ひとつの流れになるシークエンスが単位)

なぜ映画はワンシーンワンカットでないのか。
何故映画はカットを割るのか。

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posted by おおおかとしひこ at 11:39| Comment(1) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

そもそも脚本理論は必要なのか

行き詰まらずに書けるときには必要ないと、思う。

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2014年01月26日

プロになるためには

実力が一定以上あること。
一本書くだけじゃなく、何本も何本も創作できること。
修正が入っても、まるで修正など最初からなかったかのような、
無傷のホンをあげられること。
これで4割。

残りの6割は、人付き合いが出来ること。
人とは、スタッフのことだ。一人で作る業界ではない。
人を巻き込んだり、巻き込まれたりする力。対応力。
これは、業界に入ってからでないと身につかない。

プロの世界には、人付き合いだけで渡る、口だけの人も沢山いる。
人付き合いが下手で、埋もれた実力者もいる。
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2014年01月25日

プロの素人であれ

テレビの仕事をしてる人は、
言われなくても無意識にしていることだと思う。
それは、みんなはどう思うか?という感覚の維持だ。

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posted by おおおかとしひこ at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画形式の物語は、狭い

前項の議論の続き。
映画形式の物語は、小説やルポに比べ、
表現できる物語の種類が狭いのではないか、という話。

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posted by おおおかとしひこ at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

深い話はどうやって書くか

何故話には、浅いと深いがあるのだろうか。
何故殆どの話は安直で浅くなり、
一握りの話が、人生の深淵にたどり着くのだろうか。

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編集とは、音に絵を合わせること

僕はCM業界では、編集はかなり上手いほうだと思う。
(普段から自分で編集する。エディターとして2004年ACC編集賞)

その極意をひとつ。
編集は、絵をつなぐものではない。
音の流れをつくるものだ。

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2014年01月23日

3D映画では、ナメショットが成立しない

3D映画を語ることは、2D映画(何も冠詞をつけず、ただ映画と呼ぶべきだが、
混同を避けるため2Dとつけるのは勘弁して頂きたい)とは
何かを考えることだ。

今回は、ナメショットの話。

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posted by おおおかとしひこ at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

個人的、妥当、突破

内容と客観性の話、続けます。

レベルをみっつに分けられるかなと。

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posted by おおおかとしひこ at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

DQNネームの氾濫に見る、創作と客観性

客観性の話、続けます。

何故DQNネームが、これほどまでに氾濫するのかを考えよう。
創作における客観性が、普通の人にはない証拠だ、というのが結論だ。

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2014年01月22日

「やりたい」は主観、「面白い」は客観

前項のコメントに寄せられた、
ジョンさんの質問に答える形で書こうかと思います。
数週間寝かせるのは良い方法です。
でも、寝かせても客観的になれない人もいます。

結局、本数で慣らすのが良いと思います。
「三年小成、十年大成」でも述べたように、
その感覚をつくるには、フィードバックしながらという実戦が必要です。
世間と噛み合うのに、三年、十年かかります。
自分の作品が2ちゃんやブログで叩かれたり、マンセーされたり、
自分のいないところで自分がどう評価されてるかを知る、
そのような実戦経験が自分にその感覚をつくってゆきます。

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posted by おおおかとしひこ at 13:45| Comment(1) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あなたのやりたい事が、マックス面白いとは限らない

「監督のやりたいことを実現しましょう」と言うスタッフは、
人がよいかも知れず、人として付き合うにはいいけども、
僕は心底信用はしない。

僕が信用する人は、
「これは面白い(或いは、とてもいい)からやりましょう」と言う人だ。

「やりたい事が、必ずしも面白い事とは限らない」
という当たり前の事実を見る冷静さが、あるかどうかだ。


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2014年01月21日

台詞は嘘をつく2

「マッケンドリックが教える映画の本当の作り方」
(アレクサンダー・マッケンドリック、フィルムアート社)
から引用してみよう。
これは、役者が何をするのか、という議論で出された例だ。

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posted by おおおかとしひこ at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

三年小成、十年大成

中国拳法に広く伝わる口伝である。
多少使えるようになるまで三年はかかり、
使いこなすには十年の修行が必要だ、ということを言っている。

仕事の世界でも、そこで経験がある、とか、
アシスタント卒業までには三年、
いっぱしになるには十年と言ったりもする。

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posted by おおおかとしひこ at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

役者は立ち姿でわかる、らしい。

正確には、身体制御出来ているかどうかは、
直立を見れば分かるそうな。
身体に対してそこまで切実に考えないが、
恐らくはそうだろうな、と思う。

以下、雑談的に、プロなら分かる見分け方。


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2014年01月20日

群像劇と主人公

前の原稿を書いていて、
じゃあ群像劇はどないやねん?と思ったので、続きを書く。

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主人公は何人いるか

一人が原則である。

映画は主人公の物語であり、
他の人物は主人公にならない。
他を主人公レベルに深く描くと、どちらが主人公か分からなくなる。
これを、「食われた」という。

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台詞は嘘をつく

妻が「あなた愛してるわ」という台詞を言ったら、
物語の中では大抵嘘だ。
このあと保険金目当ての殺人か、浮気に発展するものだ。

「別に怒ってないよ」という台詞は、まだ怒っている。
好きだ、とばれないように平静を装って、文化祭の話をする。
社員にクビを伝えるのが難しく、家庭事情の話から入る。

ドラマとは、台詞と本心が別のところを向いていることである。


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2014年01月19日

エントロピーの法則

エントロピーとは乱雑さの物理法則化である。
秩序は保たれず、カオスが支配する、
というのがエントロピーの法則の直感的理解だ。
部屋は、放っておくと散らかる、というイメージで大体合っている。

生命の誕生は、エントロピー法則の逆行だ。
カオスへと向かう宇宙に、秩序が生まれたのだ。
何故生まれたか、科学はまだ答えを出していない。

作品の誕生も、エントロピー法則の逆行である。
放っておけばカオスへと向かう宇宙に、作品が生まれるのは、
生命誕生と同じ奇跡が起こっている。


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点を生め。線で繋げ。落ちをつけろ。

大山倍達は、極真空手の奥義を
「点を中心に円を描く。直線はこれに付随する」
(接触点を円で崩し、一番早い攻撃で仕留める)
と表現した。

それ風に言うと、
物語の奥義とは、
「点を生め。線で繋げ。落ちをつけろ。」である、
と言ってみよう。


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デジタルは人を幸せにしない:一回性

デジタルの本質のひとつは、アンドゥ機能である。
コピペフリー、ダビングフリーを生かして、
何度戻っても、「完全に」元に戻る。
(あるいは、ある素材に対して、同じ工程を踏めば、
全く同じものをつくることが出来る)

これは、一回性という、世界の真実と異なる。

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2014年01月18日

情報の粒度

色々な人と話をすると、
情報の粒度と、頭の良さに相関性があることがわかる。

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楽譜と即興

僕はアドリブ否定派だが、
一字一句守れ派でもない。

現場に即興の神が降りるときもある。
撮影現場というなまものには、そんなこともある。
しかし、大抵計画のほうが強いぐらいまで、
練ることを勧める。



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人は何故物語を書くのか

書かないと気が狂うから。

それぐらいの切実性がないのなら、
あなたは物書きに向いていない。

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2014年01月17日

オールタイムベスト

この仕事を目指すからには、
自分の中でのベスト映画を決めておくべきだ。
それは自分の中心にいて、
理想の映画、あるべき骨と肉と皮、目標や憧れ、世界の変え方として、
おそらく一生、暗き世を照らしてくれる道しるべになる。

僕は二年ほど前、3000本ぐらいリストアップして、まず50本に絞り、
そこからベスト20を選んだことがある。(10本には絞り切れなかった)
あらためてそれらをレンタルで見て、分析しなおしたこともある。
スピルバーグは新作をつくるとき、必ず何本か見る映画があるという。
僕の中に生きているその映画たちは、永遠に僕にヒントや活力をくれるだろう。
ではその20本を書いてみる。


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posted by おおおかとしひこ at 17:18| Comment(6) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする