2014年06月07日

表現とは、「正確に言うこと」ではない

若手の指導をしていて、どうもこうではないか、
と思い当たる節があるのでまとめて書いてみる。

「思うことを正確に言う」ことが正しい表現、
と思ってやしないか。

思うことを正確に言うのは、日常レベルである。
我々の表現世界は、それより上位の概念を扱う。

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2014年06月06日

初心者講座17:時間の省略

映画はリアルタイムに時間が進むメディアだ。
しかし、実は「時間のコントロール」も同時にやっているんだ。

省略、フラッシュバック、カットバックの、
みっつの使い方を知っておこう。

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初心者講座16:焦点をふやす

焦点は、最初ひとつからはじまる。
たいてい小さなことだ。
それが、どんどん大きな事態になっていく。
そして、同時に心配することが増えていく。
つまり、焦点は、増える。
どれかは解決し、どれかは宙ぶらりんのままだ。
それが最後に全部解決することが、一本の映画だ。

焦点は、意図的に増やすことが出来る。

困ったこと(事件)を起こし、その解決を焦点とする。
謎をふる。動機や正体などを謎にし、その謎を知ることを焦点とする。
(ミステリーが代表的だが、色んなジャンルで色んな謎をしこめる。
「新しい人物登場!敵か味方か?」もそのパターンだ。
あるいは意味ありげな台詞や気になる伏線も、そのパターンだ)

連続ものでは、たいていどっちかが最後におこり、次回につづく。


下手な人は、ラストで全部を解決しきれない。(伏線を残した、とうそぶく)
上手い人は、ラストでズバリと全部を解決する。
その鮮やかさは、一種の才能だ。
綿密な計算で、地味に正解を探すこともできる(例:内田けんじ)。
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初心者講座15:三幕構成、各幕でやらなければいけないこと

三幕構成の各幕で何を書くべきか、まとめておこう。

一幕 30分
・事件が起こる。
・主人公が解決に乗り出す。
(主人公に事件が起こっても、他で起こった事件がやって来てもいい)
(テーマと逆のことからはじまる。バッドスタート、ハッピーエンド)
・センタークエスチョンが具体的な焦点に決まる。
(第一ターニングポイント)

二幕 60分

・センタークエスチョンが具体的な焦点に決まる。
(第二ターニングポイント)

三幕 30分
・主人公が事件を解決する。
(そしてそれはテーマの体現。ハッピーエンドが多い)


あれ?二幕、60分もあるのに、何もなくて大丈夫?
そう。三幕構成理論は、二幕において何も想定していない。
自由に書け、という放任だ。
だから僕は、いつも二幕で苦しむ。
なので、僕なりの二幕のノウハウを、捕捉しておく。

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2014年06月05日

初心者講座14:焦点とストーリーライン

創作は、テンプレを埋めることじゃない。
穴埋め問題みたいに、用意された質問に答えるだけで創作できたら、
どんなに楽なことか。
むしろ、穴埋め問題の枠自体をつくることが、創作だ。

プロットに必要な条件をすべて満たすように書けば、
映画が書ける訳じゃない。

一番大事なことは、おもしろいこと。
それは、公式や穴埋めで自動生成されるものじゃない。
時代や文脈や空気で、常にうごいているものだ。
にも関わらず、ある種の法則があり、それ自体古くなっていくものでもある。

今まで書いてきたものは、プロットに必要な、そんな条件的なことだ。
ここから書くことは、必ず必要な条件とは限らない、
分かっておくと役に立つ、いくつかのことを書いていくことにする。


今回は、焦点とストーリーラインのはなし。
これが分かってくると、第何幕ではなにを書くべきか、が分かってくる。


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初心者講座13:センタークエスチョンと三幕構成

キミの書いたプロットを、ためしに三幕にわけてごらん。
二本、線を入れるだけだ。

映画的なプロットとは、「主人公が、事件を解決する」だから、
一幕(発端)では、必ず、
・事件が起こる。
・主人公が関わる。
(主人公から事件が直接起こるか、別の所の事件に主人公が関わる)
・主人公が解決へ乗り出す。
があるはずだ。そうじゃなきゃ、「発端」じゃないからね。

二幕はすっとばして、三幕では必ず、
・主人公が事件を解決する。(そしてそれがテーマを暗示する)
があるはずだ。そうじゃなきゃ、「解決」じゃないからね。

さて、キミの線は、ちゃんとこれらを区切りの中に入れてたかな?

下手な人の書く話は、「主人公が解決へ乗り出す」が、
三幕に来ていることすらある。
(例「蛇いちご」「犬と私の10の約束」「落下する夕方」)
全体として「主人公が事件を解決する」話だとすると、
よし、おれがなんとかしなきゃ、と主人公が決意するのは、
話の序盤であるはずだ。

そこまで出来ていたとして、
キミのプロットについて質問だ。
そのお話は、「全体として何を解決しようとしている?」

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初心者講座12:閑話休題

どこから話をつくる?
僕は事件から。
次に間をとばして、解決。
そしてテーマを考える。
それらを踏まえて、あいだをつくる。
三幕構成でいうと、一幕→三幕とテーマ→二幕の順だ。

書くときは一幕からだけど。
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初心者講座11:三幕構成

初心者のみんな、ついてきてるかな?
脱落した人はしょうがない。またおいで。
これ以上脚本は簡単にならないんだ。
だから価値があるんだけど。(僕の解説が的をはずしてるかも知れないが)

さて、三幕構成という言葉は、
脚本家を目指す者なら、大抵聞いたことのある言葉だろう。
初耳の人も、名前からその概要くらい想像出来るさ。
ストーリーを一幕、二幕、三幕の三ブロックにわけること、だ。

たったこれだけ?
ほぼ、これだけだね。
序破急でも起承転結でも、三幕構成と何が違うの?
ってなるよね。

先に答えをいおう。
尺に関する構成が、三幕構成だ。

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2014年06月04日

初心者講座10:テーマと全体

プロットの中で、多分一番難しいところの話をしよう。テーマだ。

テーマって何?
まず、国語の授業や辞書の定義を鵜呑みにしちゃダメ!
あれは、「話をされる人の立場」からの定義で、
「話をする側」からの定義じゃないんだ。

キミが誰かに話をする時、この話のテーマは何か、
いちいち考えないよね?
「言いたいことを伝える」なら、論文やお願い文だろう普通。
校長の朝礼と同じだよ。
面白い話の中に、「これは○○という商品を売りたい」という要素があったら、
何だよCMかよ(ステマじゃねえか)って冷めるよね?

そもそも面白い話をするだけなのに、テーマっているの?

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初心者講座9:脚本は料理に似ている

前回の守らなきゃいけないことを見て、
とても出来ないと諦めかかった人へ、ちょっと安心出来る(かも)話。

最初から料理のうまい人はいない。
それと同じだと思うと、ちょっと楽になるかも。

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2014年06月03日

売れるものには、期待値がからむ

映画は、内容がすべてだ。
どんなにイケメン美女が出ようとも、
どんなに人気原作があっても、
見終わったあと、面白くなければブーイングである。
しかしその時には手遅れだ。お金は木戸銭。入場料で取られてあとの祭り。

つまり、入場料は期待値で払っている。

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初心者講座8:プロットについて、まとめ(その1)

プロットについて、これまでのことをまとめてみよう。

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初心者講座7:事件とは、異常事態のこと

映画がどうして面白げなんだろう。
予告編や口コミのとき、どうして「それ面白そう」と思うんだろう。
それは、映画が「異常事態」を扱うからなんだ。

普通の日常の普通の出来事
(ゲームで徹夜して会議でウトウトして上司に怒られた)
は、映画にならない。

映画になるってのは、
ゾンビが襲ってきたとか、友好条約を結んできた宇宙人が実は侵略目的だったとか、
僕らの日常を逸脱した異常事態が面白いことを言うんだ。
これはお金がかかるから、
日本映画ではもう少しお金のかからない異常事態を扱う。
プルトニウムを盗む(「太陽を盗んだ男」)、
平和な日常を乱す変な奴が転校してくる(多くの少女漫画原作恋愛もの。
普通の日常の普通の恋じゃなくて、日常を乱すほどの異常事態が必要。
それがドキドキの要素だ)
などだ。

映画が「面白そう」なのは、
この平凡で退屈な日常が、面白そうな異常事態になることなんだ。

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2014年06月02日

初心者講座6:コンフリクト

主人公は、何をすれば面白い話になるかって?
簡単だ。
事件が起こる。それを解決するといい。

つまり、映画ってのは、突き詰めれば、
「主人公が事件を解決する」ことなんだ。

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初心者講座5:主人公は、一人の人間

映画になる物語は、
世の中にある殆どの面白い話のうちの一部だ。
それは、一人称視点ではなく三人称視点である必要がある。
私の話ではなく、誰かよその人に起きた話だ。

そのよその人の話で、中心となる人を主人公という。
主人公は、一人の人間であるのが原則だ。


例外から見ていくよ。どれも失敗作なんだ。

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初心者講座4:映画特有の構造

どんなに面白い話をつくっても、
映画には、映画に適した構造があるんだ。
たとえば100時間かかる話は映画館ではかけられないよね?
(映画の脚本は2時間なら48000字程度で書かれる。一方小説は、単行本一冊は10万字以上だ。
大長編小説は、それだけで映画には向かない)

映画特有の構造で一番大事なことは、
「主人公がいる」ってことだ。
実は、世の中にある殆どの面白い話のうち、
この構造は少ないほうなんだ。
どういうことだって?

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初心者講座3:プロットのかきかた

プロットなんて難しいことは考えなくていい。
その話のあらすじを書いてみな。
国語の授業レベルで構わない。
起承転結とか、習っただろう。見よう見まねでいいよ。
ただし、ラストまで必ず書く。
果たしてどうなるのか?で終わっちゃダメだ。
ジ・エンド、フィンまで書いて、はじめてプロットは意味がある。

文字数は、A4一枚に手書きでおさまる分量だ。
400字から1500字ぐらいが目安だ。
2枚3枚ではダメ。
必ず1枚におさめることがルールだ。

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初心者講座2:面白いって何?

面白い話を創作する。
言うのは簡単だけど、ここが一番難しい。
逆に、これさえ出来れば、あとは脚本形式に変換すればいいだけだ。

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初心者講座1:ふたつの段階

最近上級者向けの話ばかり書いているので、
初心に戻って、初心者向けに書いてみる。
武道の世界では「はじめに奥義あり」という。
最初に出てくる基本がその本質を示す、という意味だ。

上級者の皆さんも、脚本の本質とは何かを考えながら、
読み進めて欲しい。しばらくシリーズ化しようかな。

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2014年06月01日

物語の原型

物語にはいくつかの母型があり、全ての物語は、
そのアレンジに過ぎない、という考え方がある。
大体、ストーリーはどれかのパターンに過ぎず、
新規性は組み合わせである、という考え方だ。
僕はそこまで悲観的ではなく、新しい物語は生まれ得ると思っている。
ただ、以下のような、8つの原型に勝つような、
面白い話しに限る、という前提だ。

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興行収入(初回視聴率)は、期待値に比例する

とくに公開館数が多いものは、作品の出来と興行収入には、相関がない。
続編やシリーズについても同様だ。
前作の出来のよいものは、続編の中身の出来とは無関係に、
興行収入が上がる傾向にある。
従って、次回作の興行収入が、前作の出来の内容的評価だと、
断定してもよい。

公開館数が多い映画で、
シリーズで成績のよいものは、前作が良かったからで、
初回で成績のよいものは、宣伝が良かったからだ。

興行とは、残念ながら中身で稼ぐのではない。
初日と二日目で大体の数字が出れば、
おおよその成績が統計的に予測できるものである。
ロングランは余程の例外だ。
だから興行とは、初日に全てがある。
初日までの世間の暖め方で成績が決まる。

僕は、映画の中身の出来と興行収入が比例して欲しいと思っている。
興行成績や視聴率が、中身の成績評価になって欲しいと思っている。
が、上の事実がある限り、そうはいかないようだ。

ドラマ「風魔の小次郎」への評価は、舞台版のチケットの売れ行きに、
あと番組の初回視聴率に出たと思っている。

中身と興行成績を一致させる手段はなんだろう。
多くの詰まらない映画にノーといい、
多くの日の当たらない素晴らしい映画にイエスと言う手段は、
ないものだろうか。
時々、僕は劇場で拍手したりブーイングしたりする。
アメリカの観客を真似ている。日本にもそんな文化が根付かないかなあと思いながら。

(じゃあ中身のある傑作って何だよ?という問いには、
俺の映画100選をつくるしかなさそうだ。しばしお待ちを)
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「Xメン:フューチャーアンドパスト」の欠点

ファーストクラスで、
せっかく何もかもリブートしたものを、
「旧三部作との接続」目的にしてしまったこと。

旧三部作のうち、1、2を監督したブライアン・シンガーが、
他人が監督した3の結末を良しとせず、
真のエンドとするための、彼にとっての4としたこと。

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posted by おおおかとしひこ at 16:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする