ちょいちょい小説なるものを研究している。
脚本とどう違うのかを考える為だ。
そこで地の文という、脚本のト書きとは全く別の性質を持つものについて、
議論した。
もう少し抽象的にとらえると、
小説は思考の流れを書くものであり、
脚本は意味の流れを書くものだと対比できる。
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2014年09月15日
デジタルは人を幸せにしない:画質
ブルーレイに慣れるとDVDの画質はキツイというが、
本当だろうか。
それは画質に頼る映画であって、
話がそもそも面白くないから、
画質頼みにしているからではないか。
風魔なんてSDだぜ。4:3だぜ。
結局、人はその世界に順応する力があるから、
順応してしまえば何だっていいはずだ。
3D映画で驚くのは最初10分15分だ。
あとは内容勝負だ。
DVD画質かよと思っても、15分過ぎて話が面白くなってしまえば、
それはどちらでも関係なくなる。
それでも詰まらない映画は、ブルーレイでも詰まらない。
結局、面白いかどうかに画質は冒頭以外は関係ない。
僕はHD化は、製作者に負担を増やしただけで、
いいことはひとつもなかったと思っている。
機材の交換需要でメーカーが得をしただけ
(そして勢力地図が変わっただけ)で、
HD化によって「トータルの表現力」は、下がっていると感じている。
表現とは、嘘を本当だとすることだ。
HDはリアル過ぎて、嘘の嘘がばれやすい。
着ぐるみが嘘に見える。
下手な芝居がばれてしまう。(だから逆に真の芸能は強い)
シワやニキビや整形がばれてしまう。
この人とこの人が付き合ってるとかが、リアル過ぎてしまう。
だからHDはドキュメント的になり、
嘘の世界の構築が難しくなる。
(HDの手持ちはホントに増えた。フィックスが嘘っぽく見えるからだ)
本当だろうか。
それは画質に頼る映画であって、
話がそもそも面白くないから、
画質頼みにしているからではないか。
風魔なんてSDだぜ。4:3だぜ。
結局、人はその世界に順応する力があるから、
順応してしまえば何だっていいはずだ。
3D映画で驚くのは最初10分15分だ。
あとは内容勝負だ。
DVD画質かよと思っても、15分過ぎて話が面白くなってしまえば、
それはどちらでも関係なくなる。
それでも詰まらない映画は、ブルーレイでも詰まらない。
結局、面白いかどうかに画質は冒頭以外は関係ない。
僕はHD化は、製作者に負担を増やしただけで、
いいことはひとつもなかったと思っている。
機材の交換需要でメーカーが得をしただけ
(そして勢力地図が変わっただけ)で、
HD化によって「トータルの表現力」は、下がっていると感じている。
表現とは、嘘を本当だとすることだ。
HDはリアル過ぎて、嘘の嘘がばれやすい。
着ぐるみが嘘に見える。
下手な芝居がばれてしまう。(だから逆に真の芸能は強い)
シワやニキビや整形がばれてしまう。
この人とこの人が付き合ってるとかが、リアル過ぎてしまう。
だからHDはドキュメント的になり、
嘘の世界の構築が難しくなる。
(HDの手持ちはホントに増えた。フィックスが嘘っぽく見えるからだ)
「太秦ライムライト」と「イン・ザ・ヒーロー」の天地の差
(9/22追記:ツイッターでピンポイントで来た方へ。
この話は9/7以降の「イン・ザ・ヒーロー」の記事のつづきです。
「太秦ライムライト」は脚本的にはものすごくよくないですが、
「イン・ザ・ヒーロー」と決定的に違ういいところがあります。
その話です。どちらも見た上で、一連の議論にくわわってください)
毒を食らわば、のつもりで見てきた太秦ライムライト。
六本木シネマートで追加上映中なので見逃すな。
結論から言うと、今年の僕のベストワンだ。
福本氏の技が素晴らしい。
本物の剣術の動きだ。
面ひとつ取っても手の内を利かせ、梃子の原理で振り抜く、
引き斬りの日本刀の正しい使い方が出来ている。
(大先輩にこういう言い方も失礼だが)
熟練したナタの使い方のような、後半力を抜き更に加速する、
古武術的な振り方だ。
足の使い方に全く無理がないのが、余程の鍛練を伺わせる。
それだけで名人芸を見るような眼福だ。
(それに比べるのも酷だが、ヒロインの殺陣は足に力が入りすぎている。
だから丹田が浮いている。それでもよくやったほうだけど)
殺陣も素晴らしい。
るろうにの創作アクションとは違う、伝統的日本剣術の戦い方の再現。
(多少外連味は入っているが)
足の上がっていない唐沢と比べるのも恥ずかしいが、
100万倍素晴らしい肉体パフォーマンスだ。
「陰陽師」のベストシーンは、エンドロール中の野村萬斎の舞いである。
映画そのものより、野村萬斎の芸能の力が勝ってしまった例だ。
しかるにこの映画では、殺陣という芸能が、内容と噛み合う。
(以下ネタバレ)
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この話は9/7以降の「イン・ザ・ヒーロー」の記事のつづきです。
「太秦ライムライト」は脚本的にはものすごくよくないですが、
「イン・ザ・ヒーロー」と決定的に違ういいところがあります。
その話です。どちらも見た上で、一連の議論にくわわってください)
毒を食らわば、のつもりで見てきた太秦ライムライト。
六本木シネマートで追加上映中なので見逃すな。
結論から言うと、今年の僕のベストワンだ。
福本氏の技が素晴らしい。
本物の剣術の動きだ。
面ひとつ取っても手の内を利かせ、梃子の原理で振り抜く、
引き斬りの日本刀の正しい使い方が出来ている。
(大先輩にこういう言い方も失礼だが)
熟練したナタの使い方のような、後半力を抜き更に加速する、
古武術的な振り方だ。
足の使い方に全く無理がないのが、余程の鍛練を伺わせる。
それだけで名人芸を見るような眼福だ。
(それに比べるのも酷だが、ヒロインの殺陣は足に力が入りすぎている。
だから丹田が浮いている。それでもよくやったほうだけど)
殺陣も素晴らしい。
るろうにの創作アクションとは違う、伝統的日本剣術の戦い方の再現。
(多少外連味は入っているが)
足の上がっていない唐沢と比べるのも恥ずかしいが、
100万倍素晴らしい肉体パフォーマンスだ。
「陰陽師」のベストシーンは、エンドロール中の野村萬斎の舞いである。
映画そのものより、野村萬斎の芸能の力が勝ってしまった例だ。
しかるにこの映画では、殺陣という芸能が、内容と噛み合う。
(以下ネタバレ)
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