2015年02月27日

テーマとはなにか6:原作つき映画は何故失敗するのか

大成功の実写「風魔の小次郎」。
半成功の実写「いけちゃんとぼく」。
(一幕失敗、二幕三幕成功、宣伝惨敗)

そして、塁塁たる失敗作の死体の群れ。
もう数える気にもならない。
僕の大好きな作品が、どれだけダメにされたことか。
俺なら救えた、という悔しさだけが残る。
ガッチャマンだけは許さない。
デビルマンもキャシャーンも許さない。あと(以下略)


何故原作つきの実写化は上手くいかないのか?
前回までの議論を見てきた諸君には見当がつくだろう。
「テーマを挟んだ、物語とキャッチコピーの関係のようなもの」
に、なっていないからである。

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posted by おおおかとしひこ at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

テーマとはなにか5:テーマとキャッチコピー

映画「いけちゃんとぼく」の、
キャッチコピーはどうあるべきか。
これを考えることは、テーマとはなにかを考えることだ。

(今のところ)ベストと思われるコピーを、
先日書いてみた。


 わたしね、きみが大人になる日を見にきたの。


とてもいいコピーだと思う。
優しいいけちゃんの声で再生されるし、
ネタバレを回避しながら、テーマの芯の所を突いている、
しかも、見たあとの人にも刺さるからだ。

(未見の方、重大なネタバレにつき以下は見てからどうぞ)

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posted by おおおかとしひこ at 13:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

テーマとはなにか4:テーマはテーゼの形をしている

書く前に仮のテーマを決めてはじめるとカオスに陥りにくい。
そして最後まで書いたとき、それを越える、
あなたの無意識の中から本当のテーマが現れる。

書く前にテーマを決めろ、という格言は、
半分は本当だし、半分は嘘だ。
書いてみないと本当の所はわからない、という書き手の実感も、
半分は本当だし、半分は嘘だ。
何か勘のようなもので、あなたはこれを書きたいと思っている。

最後まで書いたときの本当のテーマを、以下テーマに統一しよう。


問題の解決後に結果的にあらわれた、
間接的に表現されるテーマは、どのような形をしているのだろう。

テーマはテーゼの形をしている、と言ってみよう。

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posted by おおおかとしひこ at 10:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

テーマとはなにか3:本当のテーマ

仮のテーマを設定することによって、
プロットや執筆は、秩序を保つことができる。
簡単にはカオスに陥らないようになる。

ログラインを書くこと、
プロットを最後までつくってから執筆をはじめること、
ボードをつくること、色々な一覧表や地図をつくることなどは、
カオスに陥らないための方法であり、
それは全て仮のテーマに従うようにするとよい。


ところが、実際に執筆をはじめると、
不思議なことが起こるのである。

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posted by おおおかとしひこ at 01:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする