ガツンとかます必要はない。
最初になにかが引っかかる。
それが徐々に徐々に膨れ上がってゆく。
最初はたいしたことないや、と思っていたら、
それは無視できないほどに大きくなり、
引き返せないほど巨大になっている。
これをどうにかしない限り、どうしようもない事態だ。
主に、不安の状態のことを言っている。
もちろんこれまでに、主人公のいる日常世界のこと、
伏線などが設定されていなければならない。
理想は雪だるま。
最初の染みのような一点がなにかを、よくよく考えよう。
2015年03月20日
なぜ悪役を演じると楽しいのだろう
大体、悪役はノリノリだ。
正義のヒーローよりもだ。
たとえば余興の宴会で、
「あなたが悪役に扮し、一番可愛いデスクの子をさらい、
セクハラをしようとしたところに正義の部長が現れ、退治される」
という小芝居をやるとする。
あなたは悪役に指名された。
絶対、ノリノリで悪いことをするはずだ。
胸揉みぐらいはどさくさでやるかも知れないし、
罵詈雑言を吐いたり、会社批判を言ったりするだろう。
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正義のヒーローよりもだ。
たとえば余興の宴会で、
「あなたが悪役に扮し、一番可愛いデスクの子をさらい、
セクハラをしようとしたところに正義の部長が現れ、退治される」
という小芝居をやるとする。
あなたは悪役に指名された。
絶対、ノリノリで悪いことをするはずだ。
胸揉みぐらいはどさくさでやるかも知れないし、
罵詈雑言を吐いたり、会社批判を言ったりするだろう。
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脚本は、ガラス細工ではない
作品というものは、すべからく精巧につくられるものである。
丁寧に計算され、技巧を尽くし、無駄がなく、
手を尽くされているものを、芸術品という。
そのガラス細工のような繊細さ、美しさ、完璧さが芸術品の価値だ。
そしてその手を尽くしたものが、
何のために手を尽くされて存在しているのか、が、
その作品の存在意義だ。
(CMは、「売りたい」という意味以外に、
かつては別の、フィルムとしての面白さが意味を持っていた。
しかしこの10年で急速にその意味を失い、
「売りたい」だけの意味に収斂された。
つまり、わざわざ見る価値のない、詰まらないものになった)
脚本もそのようなガラス細工の芸術品だと、
我々は思う。
しかし、現実にはそうではないということを、知っておくべきだ。
では我々は「何に」ガラス細工のような繊細さを込めるのか、
という話。
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丁寧に計算され、技巧を尽くし、無駄がなく、
手を尽くされているものを、芸術品という。
そのガラス細工のような繊細さ、美しさ、完璧さが芸術品の価値だ。
そしてその手を尽くしたものが、
何のために手を尽くされて存在しているのか、が、
その作品の存在意義だ。
(CMは、「売りたい」という意味以外に、
かつては別の、フィルムとしての面白さが意味を持っていた。
しかしこの10年で急速にその意味を失い、
「売りたい」だけの意味に収斂された。
つまり、わざわざ見る価値のない、詰まらないものになった)
脚本もそのようなガラス細工の芸術品だと、
我々は思う。
しかし、現実にはそうではないということを、知っておくべきだ。
では我々は「何に」ガラス細工のような繊細さを込めるのか、
という話。
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序盤15分のために2
ひとつ書き忘れた。
○感情が不安定になること。
平穏無事で仕事も順調で、みなと仲良くビールが旨い世界は、
映画ではない。
どこかおかしく、異変があり、不安定で、
緊張が生まれ、危険の匂いがし、
出来れば逃げ出したい感情が生まれること。
はじまりは平和でも、開始10分以内にその平和は綻びなければならない。
平和に再び戻るのはラストのみだ。
つまり、映画は本編以外が平和で、本編は不安だ。
○感情が不安定になること。
平穏無事で仕事も順調で、みなと仲良くビールが旨い世界は、
映画ではない。
どこかおかしく、異変があり、不安定で、
緊張が生まれ、危険の匂いがし、
出来れば逃げ出したい感情が生まれること。
はじまりは平和でも、開始10分以内にその平和は綻びなければならない。
平和に再び戻るのはラストのみだ。
つまり、映画は本編以外が平和で、本編は不安だ。
序盤15分をちゃんと書くために
序盤15分は、脚本の中で多分一番難しい。
しかも厄介なのは、その一番難しいのを、
一番最初に書かなければならないところだ。
おすすめのやり方は、最後まで書いた上で、
もう一度序盤15分をあらためて練り直す方法だ。
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しかも厄介なのは、その一番難しいのを、
一番最初に書かなければならないところだ。
おすすめのやり方は、最後まで書いた上で、
もう一度序盤15分をあらためて練り直す方法だ。
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