僕が子供の頃からテレビで見ていて、
そのときからずっとおばあちゃん役をしていた気がする。
カックラキンか郷ひろみとのコンビか、
おそらく最初の記憶はそのへんだ。
フジカラーの「それなりに」のイメージも強くて、
愉快なばあちゃんという、青島幸男と似たジャンルに入っていた人だった。
それが一変したのは「下妻物語」だ。
縁側に座ったババアのくせにゴツい眼帯をしていて、
飛んできた蝶を片手で取りむしゃむしゃ食べる。
この仕事をやるということは、
このババア、ただのいいおばあちゃんじゃねえぞ、
と初めて気づいた。
このギャグを理解して演じれるということは、
この人中島哲也の狂気をきちんと理解して、
自分の中で咀嚼している。
相当頭が切れる人だと感じた。
それは、仕事で一回だけご一緒できたときに確信した。
認知症治療薬のCMでだ。
(処方は医者しかできないので、薬名は公表できない。
しかし投資家向けや医者向けに、製薬会社がCMを大々的に打つことがある。
ああ、あのCMのね、とビジネスを円滑に行かせるためである)
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