プロットを練る時の、おすすめ方法。
ペラ一枚ぐらいにおさまるように、文章でなく箇条書きでプロットを書く。
○○がある、こうする、この理由で○○が、などだ。思いついた台詞は横に書いてもよい。
これをいったん書いたら、次の日に、また一から白紙に書いてみるとよい。
同じ話を、数度書くのだ。
全く同じに書けない。そこがポイントだ。
二回だけでなく、僕は三回四回とやることもある。
それをすると、要素が洗練されるのだ。
無駄な要素や、曖昧だった要素が、話のために整理されていくのである。
逆に、重要な場面は、よりドラマティックに成長したりする。
どこが重要で力を入れるべき場面か、おのずから主張してくるのである。
長いこと自分のヒット曲を歌う歌手が、初期録音版より、
歌い方が変わって来るのと似ている。
力のいれどころ、抜きどころが分ってくるのだろうかね。
くりかえし、一から白紙に語り直すことで、
どんどんふくらんだり無駄が落とされたりする。
そうやって、話の本質に必要な部分とそうでもない部分、遊びをつくっていい部分が、
勝手に成長したり消滅したりしてゆく。
うまくいっていなくて誤魔化しているところをあらわにしたり、
それを突破する方法を数回目に思いつくこともある。
前項で書いた、タイトルを途中で考えるのもよい方法だ。
それは何についての話であるかを、ひとつの方向にしてゆく。
一度書いた脚本を、何も見ずに白紙にもう一度書きなおす、という豪気な方法もある。
さすがにそれはしんどいが、プロットレベルなら可能だろう。
これを話す為にはこれを先にしておかなければならない、という順番や、
この順で展開したほうがよりミスリード出来る、
などの試行錯誤もその過程で行われるだろう。
大事な話をするときは、前日に予行演習して、それを寝て一回忘れると、
次の日それが勝手に再構築されてうまくいく、のと原理は似ている。
白紙に一から書いていくのは、自分も話をはじめて聞く人になるためだ。
既に書いたものを見ながら修正の筆を入れると、
どうしても話を知っている人前提の直しになり、
そこで不都合が起きていても気づかないことが多いのだ。
(そのような苦い経験を持つプロなら、うなづいてくれるだろう)
初見の人の感想を知りたいのなら、自分が初見の人になればよいのである。
それで疑問に思ったり、気になることがあれば、それは間違いなくオカシイということだ。
それがおかしくないように修正案を考えて、寝たら、
また次の日白紙に一からその話を書きだしていくとよい。
何度かのバージョンが出来たら、それぞれを比較しよう。
更によくなることがあるが、その場で最終稿に追加したりしないで、
また寝て、翌日、一から白紙に書くとうまく融合が行われる。
2013年11月08日
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