2013年11月13日

タイトル、序盤、全体

直前の記事、全部を見直して、
「型と実戦」にすべきだと思ったが、
このプロセスは面白いぞ、と思い、これについて書いてみる。

このブログは最初にタイトルを書き、
その後本文を書いている。

タイトルを書いた時点で、大まかな内容は出来ているが、
詳しい文章まで決まっているわけではない。

書きはじめたときは、演武について書こうと思っていた。
演武は型を色々並べたもので、一種のストーリーをなしている。
一連のストーリーということで脚本との関連を書こうと思っていたが、
書いているうちに、要素である型のほうが分かりやすいことに気づき、
構成単位である型やベタを中心に論が展開することになった。

こんな短い文章ですら、
当初に書こうと思っていたことと、出来上がりに齟齬がある。
いわんや脚本においておや、である。
タイトルを決め、序盤を書き始めると、
当初のこととは微妙に違う方向へいくことは、
脚本の第一稿ではままあることだ。
当初のコンセプトと、最後のコンセプトがずれるのだ。

よれたものは話としてはつまらない。
従って、リライトすることになる。
そのとき、当初のコンセプトと、途中からのコンセプト、
どちらで貫くか迷うことがある。

おそらく、後者が正解だ。
タイトル、序盤を、全面書き直しするべきだ。
それで方向性を見失わないように、いいタイトルをつけるべきなのは以前に書いた。

前者が正解の場合もあるかも知れない。
その場合、序盤に、後半何をするつもりだったかを明らかにし、
全体のコンセプトや構成からやり直す必要があるだろう。
いずれにせよ、的確なタイトルはつけ直したほうがよい。

人間は、書いている途中全て同じ状態ではない。
だが同じ状態で書いていることが、お話の場合は前提だ。
作者の混乱を作品には出すべきでない。
入念に手の入ったお話とは、同じ状態で書いた前提のものだ。

揺れがあることを自覚して、それをコントロールしよう。


件のタイトルを型にして、冒頭を書き直せばいいだけなのだがね。
posted by おおおかとしひこ at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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