よくテーマになる話題だが、
これは作家としても、自分なりに考えておくべきテーマである。
女が書けない男作家はよくいる。北野武は有名だ。
高橋留美子は、コメディ的な男とリアルな女を書く達人だ。
逆に女子高生に、何で私の気持ちがここまで書いてあるの?
と言わしめたマッキーはゲイだったりした。
彼は女の気持ちは書けるが、男の気持ちは書けていない。
男と女は何が違うのか、を自分なりに分析してみるのは、
人間を深く考えるネタのひとつだ。
僕は、
男は切り裂く、女は関係の維持、と捉えている。
男は破壊したり、突出するのが好きだ。
自然を切り開き、孤独に耐えても狩りをするのが好きだ。
バイクや戦闘機やナイフや格闘技が大好きだ。
具体的に切り裂かなくとも、その象徴の、カメラや工場や船も好きだ。
男の喧嘩は序列を決める為にあり、
性欲は、出来るだけ多くに種をまくこと。
服を脱がせるまでが性欲で、一回やればそれでよい。
序列が明確なため、裏切りは序列に反する。
誰よりも圧倒的に突出して凌駕したい。
女はイチャイチャしたり、集団の微妙な違いを見つけるのが好きだ。
スーパーや服屋で、ものが沢山並んでいるものを比較するのが好きだ。
ふわふわしたり、キラキラしたりする、
人間関係の潤滑油や維持するためのものが好きだ。
女は一列に並ぶのが好きで、女の喧嘩は、集団からの排除にある。
性欲は、関係の維持にある。出来るだけその人と何度も関係を長持ちさせたい。
だからよりよい関係が現れれば簡単に寝返り、省みない。
誰よりも話題の中心にいたい。
人生経験から割り出した僕なりの考え方であり、
偏見が混じることは覚悟している。
私はそうではない、という個人もいるだろう。
だが、一般的な、マス的な傾向はあり、
男的なもの、女的なものは確実に存在する。
その根本の違いは何かを、どう表現するかが、
その作家なりの見方である。
これが真実でも、世界の法則でもないが、
僕の人物造形には、このような考えが必ず影響する。
男っぽい女に女成分を入れてリアリティーを出したりするときに使ったりする。
女の嫌な部分を、物語の嫌悪すべきパートに入れ込んだりする。
それは男女を単純に描き分ける、というレベルではない使い方だ。
男と女はどう違うか、これは永遠の文学的テーマでもある。
あなたはどう答えるか、その答えを自分の作品づくりに反映させると、
人物やお話が深くなるだろう。
人間の根っ子の所の問題を、自分なりに考えるのは作家として当たり前だ。
死とは、人生とは、仕事とは、世界平和とは、正義とは、
様々な基本的認識を、具体的言葉に出してみると、
自分がそれらを無意識にどう考えていたかが分かったりする。
まあ、時々、女が分かってない、と言われて凹むときもあるけどね。
2013年11月15日
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