2013年11月15日

男と女の違いを考える

よくテーマになる話題だが、
これは作家としても、自分なりに考えておくべきテーマである。
女が書けない男作家はよくいる。北野武は有名だ。
高橋留美子は、コメディ的な男とリアルな女を書く達人だ。
逆に女子高生に、何で私の気持ちがここまで書いてあるの?
と言わしめたマッキーはゲイだったりした。
彼は女の気持ちは書けるが、男の気持ちは書けていない。

男と女は何が違うのか、を自分なりに分析してみるのは、
人間を深く考えるネタのひとつだ。


僕は、
男は切り裂く、女は関係の維持、と捉えている。

男は破壊したり、突出するのが好きだ。
自然を切り開き、孤独に耐えても狩りをするのが好きだ。
バイクや戦闘機やナイフや格闘技が大好きだ。
具体的に切り裂かなくとも、その象徴の、カメラや工場や船も好きだ。
男の喧嘩は序列を決める為にあり、
性欲は、出来るだけ多くに種をまくこと。
服を脱がせるまでが性欲で、一回やればそれでよい。
序列が明確なため、裏切りは序列に反する。
誰よりも圧倒的に突出して凌駕したい。

女はイチャイチャしたり、集団の微妙な違いを見つけるのが好きだ。
スーパーや服屋で、ものが沢山並んでいるものを比較するのが好きだ。
ふわふわしたり、キラキラしたりする、
人間関係の潤滑油や維持するためのものが好きだ。
女は一列に並ぶのが好きで、女の喧嘩は、集団からの排除にある。
性欲は、関係の維持にある。出来るだけその人と何度も関係を長持ちさせたい。
だからよりよい関係が現れれば簡単に寝返り、省みない。
誰よりも話題の中心にいたい。


人生経験から割り出した僕なりの考え方であり、
偏見が混じることは覚悟している。
私はそうではない、という個人もいるだろう。
だが、一般的な、マス的な傾向はあり、
男的なもの、女的なものは確実に存在する。
その根本の違いは何かを、どう表現するかが、
その作家なりの見方である。

これが真実でも、世界の法則でもないが、
僕の人物造形には、このような考えが必ず影響する。
男っぽい女に女成分を入れてリアリティーを出したりするときに使ったりする。
女の嫌な部分を、物語の嫌悪すべきパートに入れ込んだりする。
それは男女を単純に描き分ける、というレベルではない使い方だ。


男と女はどう違うか、これは永遠の文学的テーマでもある。
あなたはどう答えるか、その答えを自分の作品づくりに反映させると、
人物やお話が深くなるだろう。
人間の根っ子の所の問題を、自分なりに考えるのは作家として当たり前だ。
死とは、人生とは、仕事とは、世界平和とは、正義とは、
様々な基本的認識を、具体的言葉に出してみると、
自分がそれらを無意識にどう考えていたかが分かったりする。

まあ、時々、女が分かってない、と言われて凹むときもあるけどね。
posted by おおおかとしひこ at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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