我々の業界の用語に近いが、ペラ一枚とは、
A4一枚にまとめた資料のことだ。
一枚以内といっても、キツキツに入ったものではなく、
200字とか400字程度にまとまった分量のことをいう。
つまりそれは、「一概念一枚」にまとめたもののことを言う。
ペラ一枚にまとめるには、
内容の相当の吟味が必要である。
形にする前から、何度も書き直してこれから形にするものの青写真を描いたり、
大体形になってから、この本質とは何かを抽出してみたり。
運動や流れとして完成したものを、
また静止画的な「概念」に干し戻す作業とも言える。
一言でいうと何か。
何が面白いのか。(作者が面白いではなく、みんながここが面白いと思う所)
何が新しいのか。
何が話題になり、共有されるか。
ブームになりそうな熱狂の端緒。
そんなものを、ペラ一枚で書けたら最高だ。
ログライン、コンセプト、企画書をかくのには、
ペラ一枚にしてみるのがよい。
あなたにとって作品は全宇宙だが、
他の全ての人にとっては、
無量大数の数ある面白いことの、一点にすぎない。
その一点は、せいぜいペラ一枚の情報量しか、
まずは見てくれない。
その一枚に、たった一行に、
作品の本質を凝縮するのは、
余程客観的にならない限り難しい。
絵を描く人は、時々キャンバスから離れて、
絵の全体を眺めるという。
あなたが作品の宇宙を外から眺める方法とは、
作品をペラ一枚で表現してみることに他ならない。
2014年01月10日
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