オールタイムベストは理想を示すことだが、
真逆から理想の映画を示すことも出来る。
数が揃っていないし、糞映画コレクターでもないが、
俺はこれを映画とは決して認めないものをあげていこう。
1 「CASSHARN」紀里谷和明
2 「デビルマン」那須博之
3 「犬と私の10の約束」本木克英
4 「GATCHAMAN」佐藤東弥
5 「ゲド戦記」宮崎吾郎
6 「survive style 5+」関口現
7 「ビューティフル・サンデー」中島哲也
8 「鈍獣」細野ひで晃
別格「レクイエム・フォー・ドリーム」アーレン・ダロノフスキー
5位までを独占したものは、
原作(3の場合は元ネタの「犬の十戒」)を
蹂躙するほどの酷い出来のものである。
原作はどれも素晴らしい。人類のマスターピースだ。
その本質を全く理解せず、表面だけコピペして商売のネタにしたもので、
原作と映画の出来の差、志の差、知性の差が、
宇宙の直径ほどに離れたものである。
このリストを書きながら、ぼくは怒りを禁じ得ない。
物語とは何か、映画とはどうあるべきかを、
これほどに考えていることを、だいなしにされる気分だ。
一言で言えば、この能無しどもが、と要約出来る。
6から8位は、CMディレクター映画が独占した。
細野は同期なのだが、身内にも手加減は加えないこととしよう。
このどれにも言えることは、
「期待を大きく下回ったこと」であり、
僕の期待が見当違いだったとしても、
「独自の良さが見いだせない」ことである。
もうひとつの共通点は、
面白がらせることより、オレスゲーの露出狂が勝っていることだ。
作者の個性を出すことは芸術の必須要素であるが、
それは、「面白がらせ方」の個性であり、
作者のメンタリティやパーソナリティそのものではない。
別格の「レクイエム・フォー・ドリーム」は、
負の映画としての完成度が凄まじい。
「本当に人生が嫌になる」目的に対しての映画的完成度は目を見張る。
他の作品のぬるさ駄目さとは違い、一級品の映画のそれである。
ただひとつ、負の方向を向いていることだけが、
この映画を最悪映画にしたためている。
(交通事故映画を教習所で見させられるような、
麻薬撲滅のための人生破滅型映画である、
とすればさもありなんだが)
映画的完成度は素晴らしいので、覚悟の上見ると勉強にはなるかもだ。
しかし、ぼくは世界をよい方向にしたいので、
やはりぼくはこの映画を否定する。
オールタイムベストをリストアップすることは重要だ。
同時に、オールタイムワーストもリストアップしてみよう。
ハリウッドの台詞流に言えば、
世界には二種類の映画がある。神か糞かだ。
そして俺たちは、その両極の、間に住んでいるのだ。
2014年02月03日
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