反対語辞典を見ていたら、面白いのを見つけた。
クリエイティブの反対語は、
イミテイティブだそうだ。
(イミテーションの形容詞形だね)
昨今のCM制作現場では、
やたらとイメージ資料提出を求められる。
画像検索やつべの発達で、
「すでに出来上がったもの」をイメージとして皆が共有したりする。
しかしこれは、イミテイティブな行為だ。
クリエイティブな行為は、
何にも似ていないものをつくることだ。
イメージに近いものが、既にあるなら、
それは創作ではなくパクリである。
○○風にしよう、というのも昨今の現場でよく聞く。
それも、イミテイティブな行為だ。
イメージを共有することは大切なことだが、
これをつくる、という最終形の規定ではない。
そして、イメージ力のない人ほどイメージ資料を欲しがる。
自分で探せ。
探す行為は、世の中にどのようなものがあるか、学習する行為でもある。
探す行為は、イメージを構造化する行為でもある。
何にも似ていないものをつくるとき、
事前にイメージ資料をつくれるわけがない。
昔僕が映像に詳しいからと聞いて、
後輩に「見たことのない映像を資料として持ってきてくれ」と言われた、
と相談されたことがある。
一休さんのとんちかと思った。
見たことのないものは、つくるしかない。
資料として提出出来るものは、既に見たものだ。
世の中のクリエイティブは、アホばっかだ。
見たことのないものを新しくつくることが、
クリエイティブな行為だ。
かつては手書きの設計図を見て、
みんな必死でイメージを想像した。
そうしない限り、想像力は鍛えられない。
想像力とは、今ここにないものを想像する力だからだ。
既にあるものを組み合わせて想像力を使わないのは、
パクリであり、コピペであり、
イミテイティブという。
2014年03月12日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック