精神論ではない。
プロは、複数のメンバーで仕事をする。
あなたはあなたのつくる物語に、
一番熱を持っていなければならない。
そうでなければ、他のメンバーが、動いてくれるはずがない。
熱を持つのは、見当違いの方向では駄目だ。
面白い、
ぞくぞくする、
わくわくする、
感動する、
大爆笑、
感心する、
深い、
うれしい、
最高、
号泣、
夢中、
これらの、よい感情を巻き起こす、
よい物語を書く熱のことである。
あなたは、最も厳しい批評者である必要がある。
あなたは、最も贅沢な観客である必要がある。
その肥えた目すら見開かせるほどの、
作品をつくらねばならない。
あなただけでなく、
他の人も、同じ感情にならなければいけない。
読んだ人全員が、同じ感情にならなければいけない。
どんな人が読んでもわかり、
ひきこまれ、最終的に同じ感想を持たれ、
熱を持って語られねばならない。
あなたがとある作品を見て、
こんな面白い作品が世の中にあるんだよ、
と熱を持って誰かに紹介するのと同じぐらいの熱を、
あなたは見た人全てに与える必要がある。
それはあなたの熱意や根性や、
思い入れや予備知識とは関係がない。
純粋に、作品の面白さに比例する。
あなたは、あなたの作品から熱をもらうか。
それ以上の熱をもって書いているか。
作品から得られるカタルシスは、一種の狂信的体験だ。
その熱をもって書いているか。
クールや、こんなもんだろと思って書くことや、
息切れしながら書くことでは、
このような熱は生まれない。
ぎりぎりまで考え抜いた、誰にもわかる真の文学だけが、
勢いのある話だけが熱をもつ。
熱は、伝播する。
スタッフを動かして名作をつくらせ、
宣伝スタッフを動かして名宣伝をつくらせ、
観客から観客に伝わり、噂になり、ブームになる。
その夢中の中心の渦の熱を、あなたはつくるのである。
さあどんな、新しい熱が、あなたの脚本から伝わるんだい?
あなたがその熱を持っていることだけが、
その一番の根拠だ。
2014年03月14日
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