2014年03月23日

CMの志

むー様、コメントありがとうございます。
きっと若い方なのでしょう。
80年代の、CMが一番元気だったころを知らないのだと思います。

あの頃のCMは、本気で文化をつくろうと思っていました。
どうやって爆笑させるか、どうやって感動させるかを、
金もかけてやっていました。
(特に好きなのは、故市川準の「恋は遠い日の花火ではない」
初期の中島哲也の「オリンピックがなければ、平凡な夏でした」かな。
90年代はその乱熟期で、JRAのキムタクシリーズ、
たかの友里「心のウサギ」篠原ともえ、は最高峰のひとつ。
映画よりも時に素晴らしいものを量産していた時代)

だから僕は映画業界へ行く前に、当時のCM業界で鍛えたいと思ったのです。
最近のCMは殆どが文化をつくろうという志を感じません。
腹が立つばかりです。
その中ではペプシはましな方ですが、前に指摘した通り、
パクりだらけのリミックスです。
あれしきのCMでびっくりしているとしたら、CMの敷居が低すぎます。
今そこまでCMはレベルが下がっているのかと、恥ずかしくなります。
もし今年の1/3の記事を読んでいないのなら、読んでみて下さい。
この基準による評価は、せいぜい下の上。金がかかっていることを鑑みても中の下までかな。

リミックスはオリジナルではない。
オリジナルをつくる志こそが文化をつくるのです。
デジタルが人を幸せにすることはないのは、
安直なコピペが蔓延しやすいからです。
posted by おおおかとしひこ at 11:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントへの丁寧なお返しありがとうございます。

リミックスだめですかね〜もちろん、元ネタがあってのリミックスですが、音楽でも良いリミックスによって原曲がよりキラキラしたものになったり、その後の世代に広がってく事もあったり、悪い事ばかりではないような気もします。
確かにリミックスばかりではつまらないし、ほとんど元ネタだよりの面白くないリミックスとかくだらないカバーとかもありますよね。
話逸れてるかもしれませんが、カバー曲でしか稼げない歌手とか、ヒットしたJ-POPをボサノバ風にカバーしたCDとか悲しいものがあります。節操ないのは悲しいです。

リミックス…だとしても、私はこのCMは頑張ってる方だと思うので、他のメーカーやCMの作り手が刺激を受けたり、大岡さんみたいにまだまだ出来るだろって怒って、底上げされて、もっとよいCMが増える事を期待します。

大岡さんが、このCMを名指して批判されたのはこのCMの一般評価が高いからでしょうか?
CMは一般人にとってはリアルタイムで見るもので、今流れてるCMの中では評価が高いのは仕方ないのでは?
今のCMでここまでのクオリティのものって中々ないから。

この程度で満足するなって言いたいのかもしれませんが、下ばかり見せられているのですから、相対的にこのCMが光って見えるのは仕方ないのです。
CMはあくまでタダで見せられてるものだから、一般人はそこまで期待していないのです。

そもそも名指しで怒る気にもならないくだらないCMばかりな現状で、見る側はあきらめさせられてるのですから。
Posted by むー at 2014年03月23日 16:42
長文のコメントありがとうございます。
リミックス、リメイク、リブート反対!
うまくいった試しなし!
リミックスは、我々のオリジナリティという一番大事な実力を鍛える機会を奪うから!

今のCMはほとんどダメですね。だって俺テレビ見てないもん。
見たら腹立つだけなので、うちのテレビはDVD再生専用です。

あきらめさせられた、視聴者はかわいそうですね。
テレビは、もう見なくていいんじゃないでしょうか。

「CMにしてはよく出来てる」なんて言われたら、
昔は制作者は悪口を言われたと思ってた。
「映画なんかよりよく出来ている」が基準だったのに。

オンエアが終わるとCMは残らないのがキツイですね。
ネットにいくつかは転がっているので、
僕の書いたキーワードで検索して見て下さい。
Posted by 大岡俊彦 at 2014年03月24日 13:39
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