2014年03月29日

客観性の訓練

時々自分にも課しているのだが、
自分の作家としてのキャッチコピーを書いてみることだ。


よく自己紹介をクリエイティブにやる、
なんてのが広告業界の新人研修であるが、
それをプロになっても続けるのだ。
自分はどういう人間か。
長所や短所。自分の思っているそれと、他人の思っているそれのズレ。
他人からは一見このように見えているが、
実はこうなんだと言えば、へえっと思われること。
このように記憶されたいということ。

就職活動を経験した人は、
こんなこととしばらく向き合い、
落ち込んだりした経験が山ほどあるだろう。
転職する人も、またこれに向き合うのか、とうんざりすることもあるだろう。

それを、一年に一回、作品集の更新とともに、
やることにしている。
自分は何が得意なのか。苦手なことは。

たとえば僕は、脚本家としては、「やさしい人間ドラマのストーリーテラー」
監督としては「オモシロさ、時々繊細さ、たまにヒロイズム」だと、
勝手に思っている。
論理的に物事をすすめ、ロマンを語る性格だ。(乙女座)
(今年のキャッチコピーはまだ書いていない)
某プロデューサーには、「間抜けな面白さ」と言われたことがある。
僕のつくる笑いは、そういうボケが多いかも知れない。

この業界、作品をもって自己紹介するのがベストだが、
それが全てでもない。
自分への客観性を見つめる意味でも、
世の中にある他の作品、作家と、
何が似ていて何がオリジナルなのかを、考えて書いてみるとよい。
大抵、たいしたものにならない。
あなたは万能の神ではない。
それに慣れることも、このエクササイズの目的だ。
posted by おおおかとしひこ at 14:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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