「つづく」詐欺を続ける一番簡単な方法。
それは、
1. 最初に気になる謎をふっておいて、その詳細など考えず、
2. あとは出落ちを続けることである。
最初に気になる謎さえつくれればよい。
謎解きの見事さや、驚愕の真実や、
納得がいく一本の意外な糸や、
知ってしまうと世界がひっくり返ってしまう謎まで、
考える必要はない。
ただの、「これは凄いことがありそうだ」という前ふりだけでよい。
ここが出来たら、
あとは、「つづく」詐欺のパターンに入る。
新キャラや、謎めいた新事実を新たに追加し、
時系列のあと、前、または別の場所から、
そもそもの謎に接続して「つづく」にするとよい。
次に、それを印象的にする、「出落ち」を発想するとよい。
登場シーンが凄い印象的で、
このあと一体何が起こるのだろう、と期待させ、
そのあとはそれほど目立たなくていいものを。
(あとから考えればアレ出落ちだったんじゃん、
となるが、その時その時テンションがピークならあとあとばれない。
気づかれた時はもう終わったときだ)
謎の進展はちょいちょいやってもいい。
最初に前ふった謎は、少しずつ解ける。
解けると思ったら新たな謎が増える。そしてつづく。
あとは出落ちで、時系列の前後や違う場所へテンションを渡していく。
実質の物語を創作しない、「思わせ振り」だけで繋いでいくのだ。
流石に良心がいたむので、
ちょいちょい面白エピソードを挟めば、
それで誤魔化される客も沢山いるはずだ。
詐欺の手口は、このようになっている。
キャッチーな謎(解決がペアになる必要なし)をつくれる人、
キャッチーなキャラをつくれる人、
すなわちデザイナーが、
ストーリーテラーのふりをすることが出来る。
ペプシ桃太郎は、エピソード0と1を見る限り、
正にこの詐欺方法でつくられている。
では、詐欺ではない、ストーリーテラーには最低限何が必要か。
オチである。
事件とオチのペアが、ストーリーの最低限必要な構造だ。
事件を最初の謎とすれば、その解明までをやって、
オチがついて、
はじめてストーリーなのだ。
それをする能力がなくとも、
謎と、強いキャラの出落ちと、「つづく」詐欺の才能があれば、
ストーリーのふりをすることが出来るのだ。
その才能を持った人は、ストーリーテラーの才能の人より、
だいぶ多いだろう。
オチのない「途中」や「期待感」を信用するな。
それは疑似ストーリーの詐欺かも知れない。
2014年05月17日
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