2014年05月25日

おはなしをつくる事と、脚本を書くことは違う

僕も書いているとき、ごっちゃになるのだが、
話をつくる事と、脚本を書くことは、
厳密には違う行為である。

同じ話から、いくつかのバージョンの脚本は書ける。
(同じ楽譜で複数の演奏がありえることと同じ)

脚本を書く前に、話をつくるべきだ。



おはなしは、
プロットや、あらすじの形をしている。

日常、異物、事件、冒険、動機や理由、過程、サブプロット、
結末、テーマなどが、因果の糸で結ばれているものである。

この話は、
映画脚本にも、演劇台本にも、アニメにも、漫画にも、
小説にも、ラジオドラマにも、絵本にも、
なることが出来る。
(逆に、小説や漫画の映画化がうまくいかないのは、
尺や予算の都合で、話を組み換えてしまうからだ。
「風魔の小次郎」の実写化の成功要因のひとつは、
根本の話を変えていないことにある。
この話を現代に甦らせることを課題の中心とし、
様々なサブプロットを足していく創作であった)

まずあなたは、このおはなしをつくらなくてはならない。


これが脚本になるには、
映画脚本独自のやり方をする必要がある。
(三幕構成、感情移入、サブプロットとテーマ、キャラ立ち、
小道具の使い方、台詞の妙など、
その具体については、脚本添削スペシャルに詳しい)

つまり、今、話について考えているのか、
話は固定して脚本について考えているのか、
あなたは自覚する必要がある。


両者の分離が、リライトではうまくいかず混乱することがよくある。
正しい認識は、今戦場がどこかを自覚させる。
posted by おおおかとしひこ at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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