僕も書いているとき、ごっちゃになるのだが、
話をつくる事と、脚本を書くことは、
厳密には違う行為である。
同じ話から、いくつかのバージョンの脚本は書ける。
(同じ楽譜で複数の演奏がありえることと同じ)
脚本を書く前に、話をつくるべきだ。
おはなしは、
プロットや、あらすじの形をしている。
日常、異物、事件、冒険、動機や理由、過程、サブプロット、
結末、テーマなどが、因果の糸で結ばれているものである。
この話は、
映画脚本にも、演劇台本にも、アニメにも、漫画にも、
小説にも、ラジオドラマにも、絵本にも、
なることが出来る。
(逆に、小説や漫画の映画化がうまくいかないのは、
尺や予算の都合で、話を組み換えてしまうからだ。
「風魔の小次郎」の実写化の成功要因のひとつは、
根本の話を変えていないことにある。
この話を現代に甦らせることを課題の中心とし、
様々なサブプロットを足していく創作であった)
まずあなたは、このおはなしをつくらなくてはならない。
これが脚本になるには、
映画脚本独自のやり方をする必要がある。
(三幕構成、感情移入、サブプロットとテーマ、キャラ立ち、
小道具の使い方、台詞の妙など、
その具体については、脚本添削スペシャルに詳しい)
つまり、今、話について考えているのか、
話は固定して脚本について考えているのか、
あなたは自覚する必要がある。
両者の分離が、リライトではうまくいかず混乱することがよくある。
正しい認識は、今戦場がどこかを自覚させる。
2014年05月25日
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