物語にはいくつかの母型があり、全ての物語は、
そのアレンジに過ぎない、という考え方がある。
大体、ストーリーはどれかのパターンに過ぎず、
新規性は組み合わせである、という考え方だ。
僕はそこまで悲観的ではなく、新しい物語は生まれ得ると思っている。
ただ、以下のような、8つの原型に勝つような、
面白い話しに限る、という前提だ。
1 悪を倒す話
2 恋人を得る話
3 対決(それに準ずるトーナメント)
4 自分探し
5 実は○○は△△だったのだ!
(実は王族の血を引く、という貴種流離譚を含む。
あるいは、謎解きものも、これを求める点でこのジャンル)
6 仮面をかぶり、のちに脱ぐ話
(自分探しの変形版。最初に嘘をついて、それがばれる。
あるいは、誤解をうけ、それを解くパターンもある)
7 取りに行く話
8 逃げる話
ほとんどのアメリカ映画は、このパターンの中に入る。
邦画やヨーロッパ映画は、例外が多い。
たとえば、「台風クラブ」はこれに当てはまらない。
台風の接近により、6の変形であるところの、抑圧されていた本性が出る、
という話である。
それぞれの原型には典型的な三幕構造があり、
それの一部を使いながら組み合わせることも可能だ。
「トレイン・スポッティング」は、
4をベースにしながら、3を中盤に、8をオチにする話だ。
どんな原型があるのか、考えることは、
あなたの物語分析能力を上げることだろう。
ただ、新しい物語を書くときには役に立たないかも知れない。
「パターンだとこうなる筈だ」という予想を立てやすくすることに、
使うといいだろう。
2014年06月01日
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