何かで読んだ話なのだが、
日本人は、「辛いことがあったり、喪失をした人」
に感情移入する傾向があり、
アメリカ人は、「そこから立ち上がる人」
に感情移入する傾向があるそうだ。
日本人の感情移入のベースは同情であり、
アメリカ人の感情移入のベースは、USA!USA!USA!である。
そりゃ、太平洋戦争も負けるわな。
感情移入には、
いずれにせよ最初の同情が入り口になる。
日本人はそこから立ち上がらなくても感情移入出来る、
つまりメソメソしててもいいが、
アメリカ人はメソメソしているだけではチキン呼ばわりする、
ということだろう。
だから、日本人の書く物語では、
メソメソしている人に、誰かが助け船を出す話になる。
(これがメアリースーを生みやすい)
助け合いや和の社会である、とも言えるが、
実行力がなく、行動しない人間を生みやすいとも言える。
あるいは、周囲をまず見ないと何も決められない人の国とも言える。
日本人には行動力がない、決定力がない、
という国民性は、感情移入ひとつとっても見ることが可能である。
逆にアメリカ人は、まず行動する人に魅力を感じ、
自分と一体化しやすいということになる。
スピーチはその為に発達した文化でもある。
(逆に、日本人は自虐的なスピーチが得意なのではないか)
このあたりに、日本映画とハリウッド映画の根本的な差があるような気がする。
だからと言って、日本映画が全部ハリウッド映画に置き換わっていいとも思えない。
我々は単純に、
同情を上手く引いて、行動する主人公を作ればいいだけの話だ。
(じゃあ中国人は、フランス人は、などと考えたくもなる。
それが各国の文学の違いでもあるかも知れない。
アメリカ人の小説を読むと、いつもハリウッド映画を見たような気になるものだ。
フランス人の小説を読んだことはないが、フランス映画的かもね)
2014年09月11日
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