2014年10月25日

いまいちストーリー進行に興味が持てないとき

書いている途中に、突如訪れる退屈。
このあとどうなっても、どうでもいいわ、
と思う退屈。ストーリーの行く末に、興味を持てなくなる感じ。

とくに執筆のハイテンションが、
急に下がったあとにこれがやってくる。
(一日おいたとき、飯休憩挟んだときなど。
書いてる途中に下がってくることも多い)

そのようなものの対処法。


今現在のストーリーを面白く工夫する手はある。
危険が迫ったり、ギミックを工夫したり、
新たな展開にしたりなどだ。
気分を変える意味にもなる。

が、気分を変えても上手くいかない場合、
原因は感情移入にある。
主人公に感情移入がいまいちだから、
今主人公世界から、自分の魂が遊離しかかっているのである。

主人公は自分でなく他人だ。
他人の主人公の場合、やはりどこかで他人になってしまっているのだ。
あまり興味の持てない他人があれこれやっても、
やはり他人だから興味が持てないのだ。

冒頭のシーンや、初登場から数シーンをチェックしよう。
そこで感情移入に至るエピソードはあるか。
その人に興味を持ち、その人の感情が分かり、共有しているか。
その時にグッと来ているか。
(グッと来るのは理想だ。毎回上手くいくわけではない)

そこを上手くやり直そう。
もっと深く主人公の立場や気持ちが分かるようにしよう。
恐らく彼の持つ危機や傷ついたことや乾きが書かれている筈だが、
その気持ちにもっと深く入り込めるような書き直しをしよう。

そこがより上手く行くと、今書いている退屈しかかったシーンが息を吹き返す。
(患部と遠いツボ刺激で回復するイメージ。血流がよくなるイメージ)

何のためにこれをしているのか、
その動機との一体化が、お話を楽しむことだ。
それが薄いと、目の前で他人がなんかやってるだけになるのだ。

目の前で他人がなんかやるのは、
手品みたいな人目をひくやり方もある。
それは最初に書いた小手先のテクニックだ。
しかし根本的には、感情移入のコントロールをしなければならない。

まあ興味あるか、ぐらいから、凄く感情移入するように。


あるいはそのエピソードで感情移入したとしても、
途中でそれと話の焦点が関係がなさすぎて、忘れられている可能性もある。
最初の感情移入を続けるために、
それがどのへんで薄まってくるかをチェックしよう。
そもそも本題(最初の問題)から、それかかっているのである。

その辺りに、最初の感情移入の更なる変化点を入れよう。
具体的には、最初の感情移入に「関係する」なにかを起こし、
それに関してリアクション(反応だけでなく、行動)させるとよい。
お話は、連関だからだ。


また、主人公以外の登場人物への感情移入も考えよう。
嫌いな人物はより嫌いになるようにしよう。
あるいは最初の感情移入が変化する方向に焦点を持っていったりしよう。
途中で、「誰の行方にも興味が持てない」になると、
書き手も、観客も、
途中退場だ。
posted by おおおかとしひこ at 13:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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