2014年10月29日

ストーリーはどうやったら書けますか?

なんて漠然とした質問をされることがある。
短くてもいいので、
何本も何本も書くこと、と答えている。


おとぎ話の短さでもいいし、
15秒CMぐらいの短さでもいいし、
ショートコントぐらいの短さでもいい。

とにかく数をつくること。

一日に数本つくる経験を、長い期間つむこと。


フォーマットとか気にしなくていいから、
自分なりに短いものを書くこと。
脚本形式じゃなくていいし、
小説形式じゃなくてもいい。
とにかくイメージや台詞が分かれば何でもいい。

何かの物真似フォーマットで十分だ。
お話とは、フォーマットではなく中身だからだ。


最初から完璧な人はいないので、
少しずつ上達していくことを考える。

途中で終わったものは数に入れないこと。
はじまりから、落ちまでいってはじめて一本。

起承転結でも序破急でも三幕構成でもいいし、
不定形でもいい。
とにかく数をつくること。
数ある落ちをつくること。


50本や100本書くこと。
2時間100本でも、5分を100本でもいいから、
本数を書くこと。
主人公ともう一人相手役がいるだけでも、
200人ぐらいのキャラや動機を考えるってことだ。
(短いやつなら、深くつくらなくていいのが楽なところだ)

習字と一緒で、スポーツと一緒で、
失敗しただけ上手くなる。
失敗しただけ反省するからだ。

反省したら、次はこうしてみよう、
次はあれを試してみよう、
と、次を考えることができる。

そのスパンが短いほうがいいから、5分を越えないものばっかりを書こう。
つくり慣れをすることが一番だ。


ためしに15秒の話をつくってみたまえ。
オーバーしてもいい。何本かつくれ。
何本か出来たら、
1、2分や、3から5分もつくってみたまえ。

脚本形式でもいいし、
今日あったことを誰かに語る形式でもいい。

並べてみれば、自分の今の実力が分かる。
研究して、次にもっと面白いものを書くとよい。
そうやって、段ボールひとはこ書いたら、
そこそこ上手くなる。
(自分のお気に入りをよりわけてベスト版もつくろう。
いいものと悪いものの差が何か考えよう)

ストーリーをつくるのは、
本当に本当に沢山の要素が、上手に噛み合わないと駄目だ。
その沢山の要素を、「手で扱えるようにする」練習なのだ。

書けば書くほど、色んなことが分かってくる。
その時に本を読んだり、名作を見ると、
それ以前には気づかなかったことに気づいたりするものだ。

とにかく、
100個の事件、100個の解決策、200人以上の人間、
100個の起承転結、100個の落ちをつくれ。

背負い投げをマスターするのに、
何回素振りしたり、何人投げたり、何回試合で決めればいいか、
想像してみるとよい。

とにかく数を書け。
脚本とは、見るやつのものではなく、実践者のものである。
posted by おおおかとしひこ at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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