なんて漠然とした質問をされることがある。
短くてもいいので、
何本も何本も書くこと、と答えている。
おとぎ話の短さでもいいし、
15秒CMぐらいの短さでもいいし、
ショートコントぐらいの短さでもいい。
とにかく数をつくること。
一日に数本つくる経験を、長い期間つむこと。
フォーマットとか気にしなくていいから、
自分なりに短いものを書くこと。
脚本形式じゃなくていいし、
小説形式じゃなくてもいい。
とにかくイメージや台詞が分かれば何でもいい。
何かの物真似フォーマットで十分だ。
お話とは、フォーマットではなく中身だからだ。
最初から完璧な人はいないので、
少しずつ上達していくことを考える。
途中で終わったものは数に入れないこと。
はじまりから、落ちまでいってはじめて一本。
起承転結でも序破急でも三幕構成でもいいし、
不定形でもいい。
とにかく数をつくること。
数ある落ちをつくること。
50本や100本書くこと。
2時間100本でも、5分を100本でもいいから、
本数を書くこと。
主人公ともう一人相手役がいるだけでも、
200人ぐらいのキャラや動機を考えるってことだ。
(短いやつなら、深くつくらなくていいのが楽なところだ)
習字と一緒で、スポーツと一緒で、
失敗しただけ上手くなる。
失敗しただけ反省するからだ。
反省したら、次はこうしてみよう、
次はあれを試してみよう、
と、次を考えることができる。
そのスパンが短いほうがいいから、5分を越えないものばっかりを書こう。
つくり慣れをすることが一番だ。
ためしに15秒の話をつくってみたまえ。
オーバーしてもいい。何本かつくれ。
何本か出来たら、
1、2分や、3から5分もつくってみたまえ。
脚本形式でもいいし、
今日あったことを誰かに語る形式でもいい。
並べてみれば、自分の今の実力が分かる。
研究して、次にもっと面白いものを書くとよい。
そうやって、段ボールひとはこ書いたら、
そこそこ上手くなる。
(自分のお気に入りをよりわけてベスト版もつくろう。
いいものと悪いものの差が何か考えよう)
ストーリーをつくるのは、
本当に本当に沢山の要素が、上手に噛み合わないと駄目だ。
その沢山の要素を、「手で扱えるようにする」練習なのだ。
書けば書くほど、色んなことが分かってくる。
その時に本を読んだり、名作を見ると、
それ以前には気づかなかったことに気づいたりするものだ。
とにかく、
100個の事件、100個の解決策、200人以上の人間、
100個の起承転結、100個の落ちをつくれ。
背負い投げをマスターするのに、
何回素振りしたり、何人投げたり、何回試合で決めればいいか、
想像してみるとよい。
とにかく数を書け。
脚本とは、見るやつのものではなく、実践者のものである。
2014年10月29日
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