2014年11月12日

シーン尻の台詞2

ネットで拾った小粋なジョークの例で。


ある男性が浜辺を散歩していると、小さなビンを見つけた。
家に帰ってその瓶を開けてみると、きらきらと輝く女の子が出てきた。

「私は妖精です。500年間この瓶に封じ込められていました。
助けてくれたお礼として一つだけ願いを叶えて差し上げましょう。」
おとぎ話のような展開に、男性は少し驚いていた。

その時、男性の目に今朝の新聞が見えた。

見出しは「イスラエルでまた自爆テロ」。
男性は言った。 「中東に平和を。」

しかし妖精は、
「中東の問題は宗教や石油、色々な問題かからみあっておいそれと解決はできません。
妖精の私にもできることとできないことがあります。他の願いはありませんか?」

男性は、
「では韓国人を知性的で、紳士的な民族にして下さい。」

妖精はしばし考えて、
「中東の地図を持って来て下さい。」



この例ではシーン尻がすなわち話の尻、
つまり落ちとなる例だ。

例えば話の途中にこういうギャグが挟まれているなら、
次のシーンは中東の平和に取り組む、
「行動」のシーンになるだろう。

また、小説や文字による文章だから、
このような説明台詞(一見説明ではないように、
巧みにカモフラージュされているところが上手い)
になっていることに注意したいところ。

映画ならば台詞に頼ることなく、
中東の地図を出す、とか、
男が持っている新聞を奪い、その地図を見て考え出す、
という、台詞のないアクション(無言の芝居)で挑むはずだ。


シーン尻が大事である。
シーン尻の台詞が使いこなせるようになれば、
アクションに変えることも出来るようになる。
そうやって話は続けるのだ。
posted by おおおかとしひこ at 16:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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