2014年12月02日

中盤の厚みの増やし方2

簡単なことだ。
登場人物を増やすといい。


映画の中に目的を持たない登場人物はいない。
新しく登場人物が出てくるとすれば、
その人は必ず目的を持っている。
全くその他の人物と同じな訳ではないから、
必ずコンフリクトが起こる。

つまり、当初の解決すべき問題が、
シンプルだったものが複雑になるのである。

これを複雑化と言ったりする。

逆に減らすには、登場人物を減らすとよい。
登場人物間のコンフリクトが減り、
問題がシンプルになる。

すなわち、登場人物とコンフリクトの量が、
中盤の長さを決定するのである。

当初のメインコンフリクトと違い、
新しく付加されたコンフリクトは、
メインコンフリクトに対してサブコンフリクトと呼ばれることがある。
この解決をするストーリーラインが、
サブプロットと呼ばれる部分だ。

厳密にはここからここまでメインとかサブとか、
線引き出来るときと出来ないときがあるが、
大体でよいと思う。

ドラマ風魔で言えば、聖剣の話が追加部分だ。
風魔対夜叉のメインコンフリクトに、
夜叉の秘剣と柳生守護の剣、聖剣伝説、
黄金剣を夜叉以外の武蔵に渡すとして壬生が反旗を翻す、
陽炎の陰謀、
などが黄金剣と風林火山の登場とともに加わるのだ。
(原作ではあまりに唐突な登場だ。
それは車田漫画の長所であり短所である。
実写では唐突は罪だから、綿密に伏線をひき、唐突を緩和している)


全員が一幕で出なければならないルールはない。
中盤、二幕での追加人物を考えるのも、
物語の設計のひとつである。

たとえばブレイクシュナイダーは、
ミッドポイント以降、「迫り来るやつら」というビートがあるとよい、
という説を唱えている。
新キャラ登場を、ここまで待つ計算があってもよい。
posted by おおおかとしひこ at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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