沢山の伏線を張り、
それがドミノ倒しのように、一気に繋がってクライマックスになるのは、
楽しい。
そのやり方のコツ。
コツは、
伏線を張るのはじっくり時間をかけ、
沢山のものを集めておき、
揃ったら、
一気に畳み掛けることである。
十の伏線を十ずつかけて用意し、
一気に一に畳み掛けるのがよい。
それらはパズルのように、
一瞬で繋がる。
その感じが快感に繋がるのだ。
「LAコンフィデンシャル」「ソウ」のクライマックスの、
これまでの伏線のパズルが組上がっていく感じは、
このような感覚だ。
今執筆中の「てんぐ探偵16話(妖怪一発逆転)」は、
そんな話になるように試みた。
公開されている僕の作品では、
「いけちゃんとぼく」の第二ターニングポイントにそれが来るように計算されている。
これまでの登場人物の特徴すべてが、
凸凹ながらも野球のチームとして機能することに、
ヨシオが気づいていく場面だ。
昔よくドミノ倒しのドキュメントが水曜スペシャルとかでオンエアされていた。
完成するまでの苦労が長く、
倒すのは一瞬だった。
そのカタルシス、耐えて耐えて一気に爆発するテンポ、
バラバラだったものが一本の線になる感じが気持ち良かった。
推理ものやミステリーものでは、当たり前の話法かも知れない。
トリックが崩れ、これまでのものが一気に一点へ、
この場合大抵真犯人へ繋がっていく。
それ以外の物語でも可能な文法だ。
いけちゃんやてんぐ探偵はそのジャンルではないし、
例えばどんでん返しにも使えるやり方だと思う。
そういえば風魔の12話、
武蔵の前で黒幕が陽炎だと露見するシーンも同じ構造だ。
「貴様か!」と詰め寄った壬生を見て、
ネットでは「名探偵壬生」なんて書き込みが結構あった。
推理ものではないのだが、同じ文法だということが無意識に分かるものである。
2014年12月12日
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