2014年12月28日

登場人物の名前のつけかた

基本、自由につければいい。
だが、知っていると便利なことがある。


ドラクエとかでも、初日に自分の名前をつけるのに悩むものだ。
命名の下手な人がDQNネームを生み出す。

自然で、しかもキャラの立った名前が理想だ。
キャラや願望が立ちすぎれば漫画っぽく、DQNになり、
自然すぎれば目立たなくなる。

以前、部会の旅行名簿や、航空事故の死亡者名簿をつくるメソッドを紹介した。
商店街の青年会に集まるメンバーの名前や、
今時のPTA名簿なんてのも、命名の訓練になるだろう。
ネットには色んな名前が転がってるから、
適当に検索して組み合わせても大丈夫だろう。
そこにリアリティーと、キャラ立ちの両方があれば。


さて、ひとつコツを。
脚本では、慣習上、男は姓で、女は名前で表記される。

   原田は純子を庇い、五十嵐の前に躍り出る。マリが悲鳴をあげる。

などのようにだ。
原田、五十嵐は男性で、純子、マリは女性である
(慣習上なので、必ずしも守らなくてよいが、
特別な場合を除いたデフォルトだと思おう)。
一見、つまり映像上、男か女かが分かればよい。
(このトリックを使って、マリはオカマだった、などとしてもよい)
映像上、を強調するため、初出のときに原田(63)などと年齢を書く。
原田、まさかのジジイである。
原田(15)かも知れないし、見た目の年齢はシナリオに重要だ。
原田(実は200歳だが一見15)などという書き方もある。

さて、前置きはこのへんにして、
脚本では、名前が被りにくいようにするのがコツ。

原田と原口を出してはいけないことは分かるだろう。
ややこしいという話以外は、
原西も野原も原も、原関係は出さないほうがいい。
さらに、「名前表記の見た目が被らない」ようにするとよい。

例えば原田と五十嵐は、二文字と三文字て、見た目が違う。
ここに西という男が来ても、見た目で間違いにくい。
原田「」五十嵐「」原田「」西「」五十嵐「」原田「」
などという錯綜した会話でも、
誰の発言かを、パッと見で分かりやすくするのである。

とはいえ二文字姓が多いから、
中田みたいな簡単な字の人と、栗澤みたいな難しい字の人で対比的にしたり、
頭文字をアイウエオ段でバラバラにしておくのも手だ。
(中田と渡邊ではア段で被るので、中田と栗澤の方が被っていない。
脚本は、目で見るだけでなく音でも区別する。
中田を中川にすると、濁点で被るので、中田とした)

女の名前はさらに被りを避けやすい。
マリなんてカタカナを使えるし、
ふみなんてひらがなも使えるし、
愛なんて一文字漢字から、小夜子なんて三文字まである。
マリ子なんて組み合わせもOKだ。
(その昔、昭和では、○○子か、○○恵か、○○美が多かった。
そこで明石家さんまは、子か恵か美か当てたるわ、
というのを得意としていたことがある。
名は体を現すとおり、なんとなくそういう感じの女になるからだ)


例えばAKBなどのような集団でも、
このような名前被りはかなり考えられている筈だ。
宝塚の場合、それっぽい名前のストックが既に沢山考えられてあり、
デビューのときに与えられるか、多少選べるなどと聞いたことがある。


ひとつの話はひとつの劇団である。
その劇団内で、人物の名前表記だけで区別がつくように、
考えられているのが、脚本を上手に書くコツだ。
(悪役が悪役らしい名前を与えられているのも分かりやすい。
日本人では黒木や黒川が多い。ダース・ベイダーも分かりやすいね)

脚本の1ページ目は、表紙であり、タイトルと作者が書いてある。
2ページ目は、登場人物表である。
本文に入る前に、これを見ただけである程度実力が分かる。
見た目だけでキャラ立ちを分けているかどうかの目安になるからだ。
posted by おおおかとしひこ at 13:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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