たまにパンフォーカスでうちのブログに迷って来る人がいるので、
お年玉がわりに解説してあげよう。
パンフォーカス: 写真用語。フレーム内の全てにピントが合っていること。
受光面での錯乱円よりも、画素の一個のほうが大きければ原理上ボケない。
ワイドレンズほど、絞りが大きいほど(光量があるほど)、受光面が小さいほど、
シャッタースピードが短いほど、パンフォーカスになりやすい。
逆に、長玉、浅い絞り、暗い場所、高画質の広い受光面、緩いシャッターで、
パンフォーカスの実現をするには、それ以外の要素での工夫が必要。
殆どはレンズで決まり、あとはこちらのコントロールで表現する。
レンズの被写界深度表を見れば、パンフォーカスの条件は大体わかるはず。
一番パンフォーカスなのは、多分監視カメラだ。
どの距離でも犯人の顔にピントが合いたいからね。
あとケータイカメラでは、
広くうつりたいワイドレンズと受光面の小ささによって、
殆どがパンフォーカスになる。
これは、引き尻やフォーカス合わせを考えなくてよい素人用で、
携帯性重視ともマッチしている、「写ルンです」以来の発想。
芸人のヘルメットに取りつけてリアクションを撮るようの、
CCDカメラも、小さくて受光面が小さくワイドレンズなので、
ほぼパンフォーカスだ。
また、報道用レンズでは、シビアにピント合わせをしなくていいように、
殆どのレンズはf5.6以上しかない。
(従ってレンズとしては暗い。フラッシュを炊くのはその為)
何故そうなるかは、写真の勉強をしろ。頑張れ未来のカメラマン。
そして、何故パンフォーカスが良いのか、表現内容と吟味して考えよう。
写ってないと不安だからパンフォーカスにするなんてのは、愚の骨頂だ。
表現とは何かを捨てて、残すものを選ぶこと。そのためにフォーカスがある。
全部を残すのは、優柔不断以外にどんな表現意図があるかを考えよう。
2015年01月02日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック