いわばガワだけを変えてみる方法。
アットランダムに書いてみる。
視点を変えること。
主人公をそのプロットの中心人物ではなく、
別の人を主人公にしてみること。
ベタな物語が新鮮になることがある。
例えば「刑事コロンボ」は、
追い詰められる犯人の視点から見た話である。
とある話の、あなたの思い入れのある人物視点から描くと、
物語が急に新しい見え方をする。
人物の視点によって話がバラバラだ、というテーマは「羅生門」だ。
こういう話は、視点の転換が出来ないと、出来ない。
ラブストーリー小説でよくあるのは、
奇数章女目線、偶数章男目線、などのような構成だ。
映画であまり採用されない手法だが、
(ただのカットバックものになりがちだから)
発想の道具として持っていると役に立つ。
時系列をいじること。
よくあるのは、全てが終わったあとの、回想形式だ。
「タイタニック」は、全てはローズの回想として語られる。
昔の小説にこの形式が多かった。
インタビュー取材、という形式がそのまま奇想天外な話へ、
のパターンだ。
変形では、回想はミッドポイントまでで、
そこからは時系列どおりに進むとか、
回想はクライマックス直前までで、
クライマックスは時系列、とかだ。
漫画「ポーの一族」も、時系列がバラバラだから面白いのかも知れない。
漫画「ファイブスターストーリーズ」もだ。
(俺はエルガイム当時からのファンなのだが、進まないにも程がある!)
ミステリーとは、現在の時系列より前に起きた出来事を、
現在の時系列で追う構造の物語を言う。
その意味でも、時系列をいじりやすい形式だ。
「パルプ・フィクション」や、「メメント」が、
時系列通りに語られていたら、あそこまで面白くはならなかっただろう。
時系列をいじるだけで、
ループものはすぐに書ける気がする。
あなたの思いついたプロットがとても平凡だとしたら、
語る順番を変えることを試してみよう。
回想形式にしたり、
途中やラスト近くからはじめて、遡ってみたりしてみると、
斬新な見えかたになる可能性もある。
実はこうだったのだ!という系の話は、
そのソフトな形といえるだろう。
時系列通りにやったら、ネタバレになってしまうからだ。
対称形にすること。
あるものとあるものが、対比的、対称的になるように、
ストーリーラインを組んでいくこと。
善と悪を同じぐらい描く話は、このことだ。
(ドラマ風魔は比較的これを意識している)
全く関係ないと思われていた、対比的な二つの事情が、
ある事件で交差する、などは浦沢直樹がよくやるやり方である。
キャラクターやシチュエーションで対称形を組むのはよくあるが、
ストーリーラインで対称を組むと、なにやら運命的なものすら感じるものだ。
クリストファー・ノーランはそれが大好きのようだが、
いつもそれが混ざりきらず分離したまま終わることが多い。
勿論、これらを組み合わせても構わない。
タイムスリップものは、容易に時系列をいじれるので、
僕は大好きである。
(タイムパラドックスの発生との戦いになってしまうけど。
おすすめは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と、
「バタフライエフェクト」だ)
勿論、現在の時系列、主人公だけを追って、
面白い話が出来るのなら、それに越したことはない。
それに至らないときの、変化球のつけかた、
だと思うとよい。
2015年01月12日
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