2015年03月01日

推薦図書

昨日本屋で見つけて、面白かったので買ってみた。

「俳優のためのハンドブック」
メリッサ・ブルーダー他著
フィルムアート社

フィルムアート社の本なので、
アート系の充実してる映画や演劇論のちゃんとした本屋か、
ブックファーストなどの大きめの本屋にしかないと思う。

演技とは何かに関する、ものすごくシンプルな本。
俳優が脚本をどう読んでいくかを、知ることが出来る。


ここで重要なことは、
俳優の芝居はシーン単位の、脚本内に書かれたアクション
(このブログ的に意訳すると、シーンの目的)
を達成するために全てを行うことだ。

台詞の抑揚とか目線とか感情の発露とかの、
「世間で誤解されている演技っぽいこと」は、
コントロール外にする(その時の気持ちに任せる、
つまりアドリブやエチュード的になる)
というのに膝をうった。


これは普段から僕が脚本を書くときに考えていることと、殆ど同じだ。

プロットからシーン尻を決めて、
そこに向けて、全てのキャラクターをリアルに感じた上で、
アドリブで台詞を紡いだり行動を書いていくこと。
その時の細かいアクションや言葉はリライトで完成度を整えることにして、
まずは「通す」ことの重要性。
その意味で僕はこの瞬間、全員分の俳優を兼任している。


この本は、これを俳優側から、
出来上がった脚本から真逆に辿って再現するという方法論なのだ。

ちょっとびっくりした。
俳優側から同じことを考えてる人が、ニューヨークにいるとは。


この方法をマスターするには、十年から十五年、
というのにも驚く。
脚本家は何年かかるかね。

個人的にとくに面白かったのは、
自分の解釈と演出家が違ったときの対処法。
テキストと芝居の間には、解釈が座っている、ということがよくわかる。


とてもシンプルな本なので、文章自体は一日二日で読める。
オススメです。
posted by おおおかとしひこ at 12:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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