2015年03月03日

白金vs青黒のドレスの謎を説く

俺には白金にしか見えないのだが、
実物は青黒だと聞いてびっくりした。
映像の専門家として、分かることを書いておく。

結論から言うと、デジカメの自動補正が犯人だ。
しかし青黒には僕は見えない。
左下の白黒模様のドレスの黒の黒さは、
当該ドレスの黒と言われる金部分より遥かに暗い。
したがって、比較のせいか黒には少なくとも見えない。

背景のせいかも知れない。
ドレスだけマスク切って取り出せば、青黒に見えないこともない。


そもそも背景がアンバーかぶりをしている。
デジカメの設定は分からないが、
デイライトに恐らくオートでなったと思われる。

ざっくり言うと黄色っぽい。
これは青の補色だ。

さて、僕には、太陽光が当たっているときの、
青みのある影の落ちた、
白と金のドレスに見えている。
白金を日陰で撮れば丁度このような色になる。

店内はデイライトではないが、
店の外(カメラの背後)に屋外の広場や窓があり、
そこがたまたま木などの日陰で、
店内の光とのミックス光になっているとき、
白金のドレスはこのようにうつる。


さて、そろそろ種明かし。
スローシャッターもしくは、過激な暗部補正が原因だろう。

最近のデジカメは、様々な補正エンジンを積んでいる。
素人が失敗するパターンを統計をとり、
その失敗を自動で補正してくれるように画像処理をする。
(赤目補正などは、代表的なデジタル自動補正だ。
極端なのはプリクラで、肌修正や目を大きくしてくれる)

明るくすること、色補正を光源によってすること、は、
その二大補正エンジンの働きだ。

恐らく、画面内に青みが多すぎると判断したエンジンが、
補正の黄色(アンバー)を入れて、
全体を黄色に補正した。
それが背景のアンバーかぶりの理由だ。
さらに、青を黄色補正するには、
Bを引くか、GBを足すしかない。
足し算エンジンではすぐに真っ白に飛ぶから、
大抵は引き算で色補正をする。

青から青を引くと黒くなる。
ここで明るさ補正エンジンが、暗くて写らないよ!
と判断し、ごりっと明るさを上げたのだろう。


ここで疑問なのが、
左下の白黒のドレスは、そんなにごりっと明るくなっていないことだ。
だから僕は、白金だと判断したのだ。

僕の推測だが、
このレンズは安物で、
真ん中と周辺が、
違う明るさで写るタイプなのではないか?
(いわゆる周辺落ち)
本来周辺落ちしていたものが、
明るさ補正でごりっと上がったのだと。
だから元々黒く潰れてた0の部分は黒のままで、
微妙に黒じゃなかった中央ドレスの黒は、
だいぶ持ち上げられた上に、黄色補正もかかって、
黄土色に転んでいるのだと。

さらに。
明るさ補正をするときは、
暗い情報部分は、RGB全部を持ち上げる。
ところがこれをすると、ランダムなRGBのノイズが暗部に見える、
暗部偽色と言われる現象が発生する。
(これはアナログ世界をデジタルで切り取るときの、
ギッブスの間による補正しきれない逆説だ。簡単なのはモアレで起こる)

これを打ち消すには、
数フレーム連写して、ランダムノイズを平均化することだ。
(その為にデジカメはスローシャッターになる)
全体の暗部に暗部偽色がないことから、
その画像処理をしたことが見て取れる。
これをやると絵が平べったくなる。
詳細なディテールを平均化して消すからだ。


これら全てが入って、
明るい青と、黄土色の、暗部にノイズの乗っていないドレスと、
周辺落ちしていた左下のドレスを強制的に明るくしたが、
そもそも暗かったので持ち上がらず、偽色消しにより、
比較的まともに見える白黒のドレスになった、
現状を推理することができる。


そして最後にオートフラッシュの可能性だ。

暗い店内で、勝手にストロボが焚かれたかも知れない。
アンバー補正された青いドレスを、瞬間的に白っぽくした可能性はある。


以上が僕の推理である。


これらの、普及したフルオートデジカメ特有の、
デジタル自動補正の複数のエンジンによって、
青黒が白金に見えるまで、「着色」された可能性が高い。

カラコレの原理とカメラの原理を知っている、
プロカメラマンやプロ監督なら、似たような推理をすると思う。


デジカメは、手軽に写真を普及させたが、
勝手な補正をバンバンやってくる。
僕らが使うときは邪魔でしょうがない。
シャッタースピードもレンズもフォーカスも色温度も感度も、
フルマニュアルでやるべきだ。余計なサービスはいらねえ。

つまりこれは、デジタル自動補正がやらかした、ゴーストなのだ。
デジタル心霊写真と言ってよいのではないだろうか。
posted by おおおかとしひこ at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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