いっときも、退屈しないこと。
常に、面白い流れが流れていて、
それらは全て自然な展開であること。
しかしそれを俯瞰したら、
全て計算ずみの配置になっていること。
構成力のある料理、ない料理で例えればわかる。
構成力のない料理は、
順番も出てくるタイミングもバラバラだ。
肉のあとにサラダになったり、
酒がなかなか出てこなかったり、
デザートといっぺんに出てきたり、
料理のバランスが悪かったりする。
気持ち悪い。
居酒屋が下手な人の注文みたいなかんじ。
構成力のあるコース料理は、
食前酒とスターターのつまみから入って、
(それは季節を感じさせる旬のもの)
徐々に力強くなってきて、
時々捻りをいれながら酒も本格的になり、
いよいよメインディッシュをドーンといって、
最後にその印象を爽やかにデザートでぬぐい去るように、
ひとつのストーリーになっている。
しかも、単調でなく起伏がある。
怒濤のガツガツしたリズムがあれば凪(スープみたいな)もある。
予想を裏切る捻りで楽しませ、
メインディッシュはやはり王道でなければ、
食った気がしない。
そんな風に個々の順番とタイミングが計画的に決められていながら、
その最中はそれに気づかず、流れにただ身を任せる快感があるようなこと。
構成は、まず構成要素を決めることだ。
何と何から、この宇宙が出来上がるかを決めることだ。
どんな事件か、どんな展開か、どんな結末か。
エピソードの種類。
登場人物の種類や持ちネタ。
個々のパーツは独立して存在するのではなく、
絡まりあいとして存在する。
それらがいるかいらないかの判断。
そしてそれらが、一つの時間軸に並んでいること。
色々な構成要素を念入りにセットしておきながら、
それらはまるで自然な展開になるように、
ひとつの流れに見えること。
見ている最中には全く気づかないが、
全体を俯瞰してパーツに分解したとき、
その巧みさに気づくのが構成だ。
それを気づかせないぐらい面白いのが、
構成力があるということだ。
気づかせないということは、
どうせこうなるんだろ?という予測をも裏切ることである。
予想のつかない展開であることも、
よい構成の条件だと思う。
構成要素が先にばれるようでは、
構成が下手だ。
いつの間にか楽しんで食べ終えているフルコース料理のような、
無心で楽しむ、
その裏に構成がいる。
順番とタイミングとその要素。
表面的にはそれらを調べると、
構成を図に書くことが出来る。
構成力があるかないかは、
その図を気づかせずに夢中かどうかで判断できる。
あるストーリーが常に面白いのは、
神がかっている訳ではなく、
構成力の賜物である。
構成力をつけるにはどうすればいいか。
滅茶苦茶面白い名作を、
そのように分解し、設計図まで戻ることだ。
それを何本も何本もやることだ。
最低10本、出来れば100本。
あらすじや要約を書くことは、それだけで構成のなんたるかを知ることが出来る。
400字、1000字、2000字の三通りの要約を書くと、
それが分かりやすい。
図式的な理解も付随するべきだが、
物語そのものを上手く示す図式が今のところちゃんと出来ていないので、
副教材にしかならないことは忠告しておく。
まず滅茶苦茶面白い名作を沢山見ないと、
構成のなんたるかを知ることは出来ないだろう。
僕のオススメや、他の人のオススメなどを参考に、
まずは名作を見まくることだ。
あ、構成を見るときに注目するポイントがある。
動詞と目的。
2015年03月22日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック