2015年03月25日

十発のパンチ2

十発のパンチの話、続き。
十発というのはものの例えで、実際の10ではないことに注意。

二三発、いいのを打って、あとは考えようと思っても、
十発のパンチは打てない。

九発を十発と思い込むと足りない。
十一発を十発と思い込み、悩む。

よくある話だ。


どんなパンチを何発打つべきか、
については、様々な理論がある。

三幕構成論は、十発のパンチのうち、五発について解説した理論である。
つまり、骨格の肝は示すが、
全部のパンチについての理論ではない。

ブレイク・シュナイダー・ビート・シート(BS2)は、
13のポイントについての、
優れたパンチの構成理論だ。
しかし、僕はコメディに寄りすぎていると思う。
それぞれの理論は、それぞれの得意の型であるから、
それぞれの想定している作品を考えてから学ぶべきだ。

13ステップ理論は13のポイントだ。

日本のハコガキは、8のポイントについてだ。
起承転結は4で、序破急は3だ。


今のところ僕が一番使いやすいのは、
ブレイク・シュナイダーが「save the catの法則」で紹介している、
ボードである。

30分を10枚のカードでつくり、
二時間を40枚のカードで構成するやり方だ。

シド・フィールドは30分を14枚のカードで構成するというが、
僕には10がやり易いみたいだ。

それぞれの使い方や理論で、
やっていくといいと思う。

武術の流派と違って、
すぐ使えるようになるからだ。

マスターするのは先の話だ。
結局それを使った、最終形が、
面白かったかどうかが、
その理論が使えたかどうかだからだ。


十発のパンチを打つには、
まずちゃんと十発のパンチを用意すること。
それが十発あるかどうか、数えておくこと。
それだけは最低限必要だ。


何度も書くが、十はものの例えだ。
物語に必要な数の、象徴に過ぎない。

僕は、二時間映画については、
13必要だと思っているが、
その理論については完成途中だ。
posted by おおおかとしひこ at 12:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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