十発のパンチの話、続き。
十発というのはものの例えで、実際の10ではないことに注意。
二三発、いいのを打って、あとは考えようと思っても、
十発のパンチは打てない。
九発を十発と思い込むと足りない。
十一発を十発と思い込み、悩む。
よくある話だ。
どんなパンチを何発打つべきか、
については、様々な理論がある。
三幕構成論は、十発のパンチのうち、五発について解説した理論である。
つまり、骨格の肝は示すが、
全部のパンチについての理論ではない。
ブレイク・シュナイダー・ビート・シート(BS2)は、
13のポイントについての、
優れたパンチの構成理論だ。
しかし、僕はコメディに寄りすぎていると思う。
それぞれの理論は、それぞれの得意の型であるから、
それぞれの想定している作品を考えてから学ぶべきだ。
13ステップ理論は13のポイントだ。
日本のハコガキは、8のポイントについてだ。
起承転結は4で、序破急は3だ。
今のところ僕が一番使いやすいのは、
ブレイク・シュナイダーが「save the catの法則」で紹介している、
ボードである。
30分を10枚のカードでつくり、
二時間を40枚のカードで構成するやり方だ。
シド・フィールドは30分を14枚のカードで構成するというが、
僕には10がやり易いみたいだ。
それぞれの使い方や理論で、
やっていくといいと思う。
武術の流派と違って、
すぐ使えるようになるからだ。
マスターするのは先の話だ。
結局それを使った、最終形が、
面白かったかどうかが、
その理論が使えたかどうかだからだ。
十発のパンチを打つには、
まずちゃんと十発のパンチを用意すること。
それが十発あるかどうか、数えておくこと。
それだけは最低限必要だ。
何度も書くが、十はものの例えだ。
物語に必要な数の、象徴に過ぎない。
僕は、二時間映画については、
13必要だと思っているが、
その理論については完成途中だ。
2015年03月25日
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