2015年03月27日

乱暴なリライト

ファーストシーンをチェックしろ。
クライマックスをチェックしろ。
ファーストシーンのことが使われていないなら、
そのファーストシーンは落としても構わない。



ファーストシーンとクライマックスシーンがどこになるかは、
シナリオの種類による。

あなたが、最初の露払いが終わって、
話がはじまるぞ、と思うシーンがファーストシーンだ。
トップシーンかも知れないし、数シーン目かも知れない。

あなたが最も力を入れる、
その作品の看板になる、
問題の解決の瞬間、
カタルシスの瞬間が、
クライマックスシーンだ。
ラストシーンかも知れないし、
もうちょい前のシーンかも知れない。


逆に、
クライマックスシーンで、
ファーストシーンのことに触れたり、
伏線として使うように、
ファーストシーンまたはクライマックスシーンを書き換えろ。
両方を書き換えてもいい。

意味的に(ビジュアル的にではなく)、
ファーストシーンとクライマックスシーンをペアにするのだ。


必ずしもそれがベストとは限らない。
しかし、
どう書き直していいか分からないが、
イマイチだなと思っている話のリライトに、
無理矢理やってみよう。

少なくとも、最初と最後がよくなる。
あとは間をリライトすればよくなる。


非常にドラスティックなやり方であり、
もっといいリライトの可能性があったものを、
次善にしてしまう可能性もある。
しかし、収まりがよくなることで、
間をリライトする原動力になり、
最終的にとても良くなる可能性もある。
(全ての可能性の中でベストかどうかは、
知るすべはない)


ざっくり言えば、
テーマの前ふりと、テーマの実現を、つくることに当たる。

実は最も原始的なやり方だ。
それゆえに強いかも知れない。



この乱暴なやり方で、
てんぐ探偵の「妬みは天下の回りもの(妖怪ねたみ)」と、
「あのとき、出来なかったこと(妖怪若いころ果たせなかった夢)」
の二本を、イマイチから、なかなかいい話にリライト出来たと思う。
どれだけ良くなったかは、来月の発表をお待ちを。
posted by おおおかとしひこ at 01:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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