映画監督には、二種類のタイプがあります。
新しいタイプと、古いタイプです。
どちらになりたいか、どちらが向いてるかを考えて、
勉強することを変えていきましょう。
新しいタイプは、脚本が既にあるものを監督するタイプ、
古いタイプは、脚本も書き、自分で監督するタイプです。
新しいタイプになりたいなら、
映像の専門家になることです。
ビジュアル、音楽、ファッション、おしゃれの最先端を知り、
その世界に詳しくなり、
具体的表現がどうやってるか、
その仕組みを自分でも作れるようになるべきです。
監督以外の技能も、身につけるとよいでしょう。
撮影、ライティング、編集、CG、音楽、キャラデザ、
美術、衣装、フォントデザイン、アニメーションなど、
得意分野があるといいです。
どれか突出したものがあれば、
そのパターンで一発屋になれます。
見かけ上の成功をしやすいでしょう。
そこから一時代を築くには、一発屋以外のネタも勉強しましょう。
古いタイプになりたいなら、苦難の道が待っています。
長いこと鍛える、古典芸能のような力が必要で、
身につけた頃、自分の個性がないことに気づく人もいるからです。
ただし、本当に成功するのはこのタイプです。
時代を変えることが出来るのは、このタイプだけです。
脚本を書けるようになってください。
面白く、人が唸る脚本をです。
あとは、現場にバイトで入るなり、
別ジャンルで、例えばドラマやCMディレクターになり、
映画に転身する手もあります。
面白い脚本を書けるようになるには、時間がかかります。
十年単位です。人生を棒に振るかも知れないので、覚悟がいります。
芽が出なかった時に備えて、転身先も考えましょう。
シナリオスクールの講師は、その典型です。
脚本を書けるようになるには、
人生勉強や、世界の知識や、古典の勉強も必要です。
映画の古典だけでなく、世の中にあるすべてのストーリーと呼ばれるものです。
全てを分かった上で、新作は作られるべきです。
今この手のタイプの需要は少ないですが、
それは才能がある人が少ないからです。
ハリウッドでは、脚本家出身の監督がいたり、
監督出身の脚本家がいたり、
バラバラの仕事を柔軟にやる人もいますが、
日本では専業傾向が強いみたいです。
脚本を書いたからには自分が監督する、
というスタンスでないほうが、
脚本は自在になることを知ったほうがよいでしょう。
どうすれば脚本を書けるかは、
少ないですが、色々な人が教えています。
このブログもそのひとつ。
脚本は、自主製作映画を一本作るよりは、
手間がかからずにつくれます。
ということは、監督専業の新しいタイプに比べて、
習作を沢山作れるのが強みです。
その試行錯誤の経験だけが、作家としての経験です。
映画は監督のものか、脚本家のものか?
僕は、脚本家と監督のものだと思います。
実際には、プロデューサーのものでもあると思いますが、
そこまでのプロデューサーには、個人としてまだ会ったことがないので分かりません。
風魔のときは、複合体としてプロデューサー陣が機能していて、
誰か特定の人じゃなく、全体に良かったです。
N人一組でもいいし、一人でやってもいいと思います。
(今は二人一組が流行ですが、
かつては一人が流行でした。今後今の流行が続くとは限りません)
あなたがどういう力があるかは、
あなた自身も分からないでしょう。
色々やってみて、違うなら別もやってみて、
向き不向きや、自分の隠された才能を彫り上げて見てください。
2015年03月29日
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