と良く言われる。
何故かと言うと、「細かいことは寝ると忘れる」からだ。
これを発想に生かすのが、プロの生活だ。
朝起きたら、細かいことは忘れている。
寝起きのボーッとしたときだけ出来ることがある。
全体を俯瞰することだ。
この作品のテーマはどういうことだろう。
本質はなんだろう。
構成はこれでいいか。
主人公は、結局どうしたいのか。
場面場面のディテールを忘れている朝だからこそ、
枝葉は印象で判断して、
幹だけを見ることが出来る。
決してディテールを見ないことだ。
幹だけを見るために、昨日まで広げていたものは見ないことだ。
今朝起きたこと。
二集の構成を変えたこと。(それに伴い三集も変わったこと)
以前、一集から三集の計15話の並び替えをするための、
カード(付箋)をアップしたと思う。
実はあれからまだ構成はフィックスしてなくて、
今朝アイデアを思いつき、17バージョン目の構成に落ち着いた。
(第一話と、第一ターニングポイントになる15話を固定しても、
13!通り、つまり62億通り組み合わせは存在する。
そこからベストを作らなければならない。
組み合わせ爆発の罠である)
昨日、旧二集のリライトを全部終えて、
今日は三集の仕上げをする予定だった。
なんとか週末に間に合うぞと思っていた。
だが、各話のディテールを書き終えて、
少し気になっていたことがあった。
シンイチへの感情移入の流れだ。
各回は宿主が主人公ではあるが、
全体の主人公はシンイチである。
第一集をシンイチ中心の話に再構成したため、
第二集が、他の人が主人公になることが多く、
シンイチへの感情移入が遠ざかる、という欠点があったのだ。
これに気づいたのは朝起きてからだ。
寝る前は、第十話「静かな朝」での、
シンイチの行動を増やした方がいいのではないか、
と思っていたからだ。
つまり、寝て起きると、
細かいことを忘れているがため、
巨視的なことが見れるようになるのである。
十話の中でのリライトよりも、
シンイチが主役になりうる話を二集に持ってくる、
というより巨視的な再構成のほうが有効である、
ということに、
ディテールにとらわれず気づいたのだ。
頭が起きてくると、
ディテールが甦ってくる。
再構成した17バージョン目は、
シンイチに感情移入したぼくらの気持ちが、
その後どうなっていくかについて、
子細に検討できるようになるのである。
しかし再構成を思いつけるのは、
ディテールを忘れて、概念的に操作出来る時だけだ。
朝、大雑把に考える。
昼、細かく考える。
夜、物凄い狭いところに入っていく。
風呂入って寝る。忘れる。
起きる。
大雑把に全体を見る。
このループで、全体は出来ていく。
会社の仕事を抱えながらなので、
理想通りにはいかないけどね。
もし、別の仕事をやりながら自主製作してる人がいれば、
夜だけやるのではなく、
朝にも少し全体を考える時間を増やすといいよ。
2015年04月02日
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