2015年04月06日

ストーリーの思いつきかた3

初期トライアングル、すなわち、
ビジュアル、ストーリー、テーマの三つが練られてきたら、
次に何をすべきだろう。

三幕構成?ログライン?
それはまだ早い。
「何故この話に引きつけられるのか」を考えるとよい。


ほとんどの場合、
それは「圧倒的なこと」から生まれる。

美女イケメン、凄い能力者、
凄い世界、天才、凄い権力、
壮大なスケールなどだ。

ストーリーを見るとき、人は圧倒されたい。
普通にあるものはいらない。
特別な何かがあるからそれを覗きこもうとする。

一方、圧倒されたままでも詰まらない。
人は自分と全然違うものの中に、
自分と同じものを見つけると興味を持つ。
共感である。


圧倒と共感が、そのトライアングルの中にあるだろうか。
おそらく、
ビジュアルが圧倒で、
テーマが共感を担当している確率が高い。

もしなくても心配しなくてよい。
これから足していけばいい。
今ない自覚が出来ればいいだろう。


それをまた後で確認することになる。
いよいよログライン?
違う。

地図を書く。

主人公のいるところの。
細かくなくていい。あなたが実在の人物と想像出来るレベルで。
主人公以外の登場人物のものも書いていい。
クライマックスの場所が決まっているなら、それも。

人は周りにあるものを利用して何かを語る。
最初に地図を作っておくと、後で利用しやすい。
あとでまた地図をストーリーに都合のいいように書き換えることもあるから、
暫定だと思うとよい。

同様に、主人公の周りにいる人を、
人物関係図として書いて行く。
両親、友達、その他その他。
名前はつけなくてもいい。どういう人がいるか分かるレベル。
細かい設定もいらない。
思いつけば書いてもいい。無理に穴埋めしなくていい。
現在だけでなく、過去の人物関係も書いてもよい。

これは、想像を広げるためと、
後で利用しやすいからである。


そうこうしているうちに、
ストーリーが形をなし始めるだろう。
主人公のキャラや設定。
展開のアイデア。
どうやって話が立ち上がり、どうやって巻き込まれるのか。
あるいは、自分の行動でどう展開させていくのか。
色んなアイデアを、思いつくまま書くとよい。
こういう展開からこういう展開、などのメモでもよい。
他キャラも生まれてくる。
事件が起きるなら、その関係者の設定も生まれてくるだろう。

まだ完全体である必要はない。
まだ個々がバラバラでいい。
因果の糸が一本に繋がる必要はない。

世界観が特殊なら、そろそろ世界設定にも手をつける。
まだ整理する必要はなく、広げることを考えよう。

面白い展開を思いついたら、
テヅカチャートを使って、その前、その後を考えることはとてもよい。
次々に連鎖が生まれてくる。
今は整理せず、バンバン生むときだ。
最初の方のアイデアを無視して新しいのを出してもいいし、
更新してもよい。
考えているうちに、前のに戻ってもよい。

バトルがありそうな所や、
大きな展開があるところは、
このときに思いつくだろう。
その思いつきはメモっておこう。

あるいは、トライアングルを練っていたときに、
既に湧いていたアイデアがあれば、
それをメモってもよい。


そろそろプロットが書けるかな?
実は、いきなりプロットを書くと挫折する。
まだ、一本の理屈に収斂していないからだ。

まずは、ログラインを書いてみることをオススメする。
次回につづく。
posted by おおおかとしひこ at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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