第一稿や最初のほうでは、
同調が主人公だけのことが多い。
他の人物にも同調してみよう。
ただ出て喋るだけになっていないか?
仮に主人公に関して、
筋がちゃんと通り、矛盾のない話が作れたとしても、
まだ同調には遠い。
その周囲の人物にも同調し、世界にも同調出来ない限り、
主人公に感情移入することは出来ない。
何故なら、感情移入とは、信用だからだ。
他の人物にも同調出来るほど、
リアリティーのある世界ではないなら、
ご都合を感じて、感情移入までには至らないのだ。
登場する全員に同調出来るように、
各人物の目線から、
物語をとらえ直そう。
何故この人はここにいるのか。
何をしてる途中なのか。
この人にも小さなドラマがあるべきだ、
と思えるのは、いい判断だ。
単に出るだけじゃなく、
その人から見た起承転結がある、ということだからだ。
そうすると、ただ出て喋るだけじゃない、
ドラマが生まれる。
今リライト中の話では、
単に出て喋るだけの人物に、
主役と喧嘩したせいで井戸水を発見した、
という小さなドラマを用意し直そうとしている。
ただ出て喋るだけでは、
作者が話を進めるために都合よく配置した、
ただのロボットにすぎない。
そういうものは必ず見破られる。
喧嘩したせいで井戸水を発見した、がその欠点を補うベストの解かは分からないが、
そのようなドラマすらないのに比べれば、
100倍同調が上手くいく。
作り物的なご都合が減るからである。
物語への同調は、
主人公だけではない。
出来るなら、出てくる人全員に同調出来る、
エピソードを用意するとよい。
その時はじめて世界に同調し、
感情移入へ移行するような気がする。
2015年04月16日
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