2015年04月18日

マラソン

トレーニングのために、
想定より長いものを書くのはよいことだ。


映画用シナリオは、2時間48000字程度の世界である。
10万字を書くとよい。10万字は一冊の文庫本程度だそうだ。

30分ものをメインに書くのなら、
一度60分や2時間を書いてみるとよい。
15秒をやるなら、5分を書いてみるとよい。

世界が変わる。
正確に言うと、あなたの中の認識が変わる。

本来のものの尺の感覚と違うことをやることで、
本来のものの尺が、相対的になる。
もっと俯瞰でものを見れるようになる。

逆に、長距離選手が短距離をやるのもよい。
15秒の企画を考えることはとても難しい。
きっちり落として、なおかつ新鮮味が必要だ。
二時間のシナリオを書く人が30分を書いてみるとよい。
普段いかに無駄をやってるかに気づくかも知れない。

これを単純に尺と考えるのはバカである。
世界の広さや深さや展開の深さが変わるのだ。

さらに色々出来るようになると、
世界の深さや広さを変えることなく、
表現だけを変えて、
違うもので同じものを表現できるようになってくる。
(本編とキャッチコピーの関係のようなもの)

世界の広さや深さには、
それに相応しい尺があることも、
なんとなく分かってくる。


走ったことない距離を走ろう。
それはトレーニングだ。
僕が55話11集55万字(平均一集5万字ぐらい)に挑んでいるのは、
そういうことかも知れない。

同じ尺を書いて、細かく詰めていくことも大事。
時に全然違うことをするのも大事。
オールラウンダーの感覚とスペシャリストの感覚を、
両方とも身につけよう。


なんだろうね、精度が変わる感じがするんだよね。
posted by おおおかとしひこ at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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