見た目。台詞。行動。
見た目の魅力は、シナリオではあまり重視されない。
誰が演じるか、どんな衣装やメイクをするかで、
いかようにも出来るからだ。
どうしても必要な要素、例えば片足とか、黒人とのハーフとか、
年齢とか、どうにも出来ないことだけを書くものだ。
若い美男美女だけとは限らない。
渋い魅力や、不細工なりの魅力が、
人間にはある。
見た目が魅力的な、一般の人々を撮った写真集はたくさんある。
逆に人間の見た目の魅力的を、
あなたは自分の好みだけでなく、
色々なパターンを知っていくと良いかも知れない。
台詞はその人の魅力である。
言葉そのものの魅力もあるが、
ほとんどは、こういう場面でこう言った、
という魅力だ。
それは、その人の考え方や性格の魅力が、
言葉になって現れたのだ。
つまり、その人の考え方が魅力的なのだ。
その人物の考え方が、あなたとはまるで違い、
なおかつ魅力的な人物を創造しよう。
考え方がイケメンとかの表現もあるぐらいだ。
ある状況で、ある台詞に対して言う台詞は、
それぞれの人間の考え方の違い、
反応、性格によって様々に異なる。
その魅力を描くには、あなたが、あなた以外の人間の魅力を知っていることが必要だ。
勿論自分自身の投影や、自分の中のある部分を割譲することもある。
しかし、物語が、他人と他人のいさかい(コンフリクト)である以上、
異なる考えと異なる考えが、ぶつかる必要がある。
それが主人公だけでなく、メイン登場人物全員が、
異なる考えで、なおかつその考え方が魅力的であることが必要だ。
行動。
台詞は考え方であり、行動も考え方だ。
世の中には口だけで行動しない人もいるし、
口下手だが行動する人もいる。
映画の主人公は、たいてい喋るのが上手く行動的だ。
下手な人の書く主人公は、独り言はうまいが、他人に喋るのが下手で行動もしない。
どんな人が魅力的かは、
結局行動が決める。
何故なら、映画とはアクションだからだ。
アクションといっても、カーチェイスやカンフーとは限らない。
相手を咎める、仲間にする、契約をしてくる、
会いに行く、説得する、など、
動詞は全てアクションである。
ある状況で、ある考え方に基づき、
ある行動をする人の、魅力を描くと良い。
どうやったらそんな魅力を書けるのか?
知るしかないと思う。
よそからパクるのは、そのうちばれる。
そういう人に、会うしかないだろう。
友達や家族や会社や学校の人をモデルに、書く人は多い。
かつて付き合った人をモデルに、異性を書く人は多い。
それは、深い部分でその人を理解してるから、書けるのだと思う。
要は、ぼっちには、物語は書けないってこと。
物語は、殆ど人付き合いのことである。
しかも平時の人付き合いではなく、
緊急時の人付き合いについての、なにがしかだ。
有事のときにこそ、その人の本性が現れる。
それを描き、絡ませるのを、物語という。
そのなかで、人間の魅力を描くのである。
2015年04月25日
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