2015年05月04日

脚本添削2015その7:プロット

これまで深めてきたリライトのアイデアを、
プロットに書き起こしてみましょう。
一次元型にすることで、
色々なことが無理がないか、確認するためです。


数学教師、公男は弱気な男。
数学の授業なんて誰も聞いてない。
授業中、不良のアキラがいじめをしているのも、
見てみぬ振りをする。
チャイムに救われる公男。
最後にいじめられっ子と目が合うが、アキラが怖くなにも言えず教室を出る。

一方、ヤクザの虎の車中(たとえばベンツ)。
若手に運転させ、虎は小学生の算数ドリルを解きながらイライラしてる。
ああーわかんねえー!
と、若手が急ブレーキ。
シートベルトをしてない虎はフロントガラスに突っ込む。
しかし石頭なので平気。
何すんだバカヤロウ!
猫、引いたかも。ナニイ!
ちょっと見てきます、と若手が後ろ見ずにドア開けたら、
公男の車が突っ込んできてドアをもぎ取ってしまう。

猫は無事だったがドアが飛んだ。(フロントガラスにヒビ)

路肩で話し合う虎と公男。
お前ヤクザの車のドア飛ばしてただですむと思ってんのか?と凄む若手。
でもそれはそちらの後方不注意で、と正しいことを言う公男。
しかし虎に睨まれると怖くてひるむ。
虎に免許証見せろと言われ、出す。
助手席の教科書見て、お前先生やってんのかと。
教科は?数学。
じゃこれ教えてくれるか?と、ドリルを出す。
ベンツのボンネットで算数ドリルを教える公男。

先生教え方うまいな。
そりゃ教師ですから。
ドアの弁償、俺に勉強教えることでチャラにしてやる。
俺を大学に合格させてくれ。
はい?
ああ?と拳を振りかざす。公男びびる。
あんた殴ったらすぐ折れそうだな。ちょっとは鍛えたらどうだ?
む、無理です、喧嘩なんてやったことないし。
じゃ、俺が喧嘩教えてやる。
その代わり、先生は俺を大学に入れてくれ。
…喧嘩を教えてくれる?

(ここ第一ターニングポイント)


夜。高校が終わったあと、
頭の悪い虎に、ヤクザの事務所で教える公男。
ああもうなんでこんな複雑なんだよ!
とイライラして拳を振り回し、公男に当たって公男気絶。

翌日、高校。絆創膏を貼って授業をする公男。
いじめは横行している。

夜。喧嘩講座。
おれを殴ってみろと。拳の握り方、スタンス、殴り方、距離の取り方。
複雑すぎてわからないと公男。
最後にはこれがシンプルだな、と頭突きをかましてまた公男気絶。
事務所で起き、ドリルの続き。
またややこしいのでイライラして拳を振り回す虎。
今度は避ける公男。
覚えたなと虎は笑う。
公男は、数学は何のためにあるかわかる?と尋ねる。
わっかんねえよこんな複雑なもん!
違う、学問は全て、複雑な現実をシンプルに理解するためにあるんだ、という。
数学は、複雑な現実の中に、数学的なシンプルな法則を見いだした、
美しい学問なんだと。
(例えば和音の話?三平方の定理?
いずれも昔は世界の秘密として、漏らしたら殺されたレベル)
へえ。じゃあ喧嘩も同じだぜ。
シンプルなのが答え。これだ。(頭突き)
じゃ、それを教えて。

外に出て、サンドバッグに頭を打ち付けて痛くて頭を抱える公男。
頭壊れるぞそれじゃと虎が心配する。
公男はいじめのこと、喧嘩が強くなりたい理由を言う。
虎は頭突きのコツを。
自分の一番大事な所で、相手の一番大事な所へぶつける。
だから効く。それが喧嘩だと。

夏休みに入る。公男の絆創膏は増えている。
夏中、勉強と喧嘩塾をやる二人。
パンチが打てるようになる公男。算数ドリルから中学に進む虎。
(ここで虎の勉強したい理由を描く?)

休み明けの授業後、公男は校舎裏にアキラを呼び出した。
いじめをやめろと。お前は分数がわかってないんだろと。
だから今から分数教えるから、勉強すればいいんだと。
しかし殴られる。一発目はかわせたが、二発目をくらう。
ぼこぼこにされる。
公男の癖に生意気なんだよ!と。

虎の事務所で泣きつく公男。
俺が代わりに行こうと言うのを止める公男。
パンチを避けて、頭突きを入れる練習をしたいと。

学校では、公男先生は一週間入院しますと言う知らせ。

頭突きの練習。
アキラは実は家庭が複雑なんだと事情を説明する公男。
でもそれも、シンプルにすればいいんだと思うと公男。

(ここ第二ターニングポイント)


学校。ヤクザの虎が乗り込み、アキラを連れ出す。
河原。公男が待っている。喧嘩に勝てばいじめをやめろと。
複雑な家庭のことを言う公男。
シンプルに、母ちゃんって呼べば解決するって。
うるせえと殴り付けるアキラ、今度はかわせる公男。
数学は人類の叡知だ、複雑な現実を、シンプルにするんだ、
と数学の素晴らしさを言う。
俺が算数から教えてやる、実は俺このヤクザの家庭教師やってる、
こいつが出来たんだ、お前も出来ると。
殴るアキラにカウンターの頭突きを入れる公男。
結論は、シンプルなほうが勝つんだ、と。

学校。
顔がぼこぼこで授業をしている公男。
アキラが遅刻してくる。
廊下に公男を呼び出すと、アキラの義理の母。
紹介するぜ、うちの母ちゃんだと。
笑う二人。
と、教室の後ろの席に学ラン着た虎が座っている。
虎はアキラに笑う。
後ろから手回して、転校することにした。
先生の授業聞くにはこっちのほうがシンプルだから、と。
頭はこうやって使うんだぜ。



「頭はこうやって使う」のを、公男が言うべきかどうか、
現状のクライマックスでは、
微妙になってきました。
いらないかも知れません。
となると、タイトルは何がいいかな。
意外と、ヘッド・バッド・ティーチャーでもいいのかも。
(頭悪いぐらいシンプルなのが強い、みたいな台詞と引っかけられるかも)

ということで、
現状考えてることを一次元型で書き出してみました。

ボトムポイント(どん底):一端ぼこぼこにされる、
ミッドポイント(かりそめの勝利):夏休みかけての成長、
などの、必要な要素もきっちり入っています。


いわゆるプロット形式ではなく、
台詞もバンバン入っています。
これは既に半原稿の状態です。

プロットに形式はないです。
ストーリーが分かればよいのです。
ただしこれはプロットとして長すぎるので、
通常プロットとして提出する際には、
文字数を守るために、
台詞部分をガッツリ削って書いたほうがいいと思います。

ただ今回はリライトなので、
どう直したかが分かるように書いてみました。


さあここから、実際の脚本形式にしてゆきましょう。
(しばらく、時間かかります)


最初の事故で猫を出したけど、
本当は事故の原因も、テーマと関係してるといいなあ、
と考えてはいます。
複雑な現実をシンプルに出来なかった故の事故に。


さて、元原稿にはなかった、熱が生まれています。
この熱が、物語の力です。
この熱を、もっとも上手く表現するために、
技術を使うのです。

熱の正体は?テーマ。

テーマこそ全て。
それは作者にとっての、書く原動力でもあり、
技術的な斉一性のことでもあります。
posted by おおおかとしひこ at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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