前回書き散らしたプロットを元に書き始めようと思ったけど、
なんだかしっくり行かないので、
もう一度プロットを整理することにしました。
このやり方はなかなかオススメなので、
実物をお見せ出来るチャンスかなと。
もともと最初の事故の所が引っ掛かってました。
なんかテーマに引っかけられないかなと。
部分に拘る自分に気づいて、
問題はそこだけなのか?
と自分に問うてみるわけです。
じゃ全体を眺めてみようじゃないかと。
このとき、
「前のプロットを一切見ずに、白紙にプロットを書いてみる」
という方法がオススメなのです。
このメソッドは他に聞いたことなくて、
どうも俺が開発したっぽいので、
大岡式白紙術とでも名付けておきます。
この方法は何が良いかというと、
ディテールを忘れた上で、
一からざっくり作り直すことで、
欠点をその場で気づいて直しながら書ける、
という所なんです。
以前書いた記事、「連続して書くこと」の、
連続して初めて書くことを、無理矢理体験出来るというわけです。
各ディテールとテーマの関係、
伏線と回収の関係、
結局これはどんな話なのかという関係。
これらを俯瞰しながらの、
全体の組み直しを出来るやり方です。
(それを意識しながらじゃないと、ただの思い出しゲームになっちゃう。
組み直しをしながら書いていく仕組みなのです)
ということで、こんな風にプロットを書いてみました。
学校:
授業を聞いてもらえない数学教師公男。
アキラのいじめにも見て見ぬふり。
目が合っても何もできない。
出会い:
車の中で算数ドリルを解いているヤクザ、虎。
どうしても大学に合格しなければならないのだ。
公男の事故によって、二人は出会う。
公男が数学教師だと知った虎は、問題教えてくれ!と。
ケンカ弱そうだと直感した虎は、かわりにケンカ教えてやると。
大学合格させる代わりにケンカを教える。
それが二人の約束。(第一ターニングポイント)
事務所:
夜、算数を教える公男。難しさにイライラし、思わず公男を殴る虎。
翌日、学校:
絆創膏を貼ったまま授業する公男。教室は以前と同じまま。
事務所:
今夜はケンカを教えてくれと公男。立ち方、殴り方。しかし複雑だ。
次は勉強。複雑さにイライラし、また殴る虎。しかし今度はかわす公男。
公男は「学問は複雑な現実をシンプルにするためにある」と。
「数学が複雑なんじゃなくて、もっと複雑な現実を簡単にする為の道具」
や(例えば和音の話とか?)
ケンカにもあるぜと虎。それが頭突き。それ教えてと。
一番大事な所で、相手の一番大事な所にぶちこむ。だからシンプルで強い。
その後飲み屋:
何故俺が大学を受けなきゃならないか?(先代の遺言)
学校、校舎裏:
アキラを呼び出した公男。
いじめはやめろとストレートに言う。
お前は分数が分かってない。俺が一から教える。
お前は暇だからいじめをするんだろ?
うるせえ!と殴りかかるアキラ。頭突きをかます公男。
しかし一発では沈まず、逆上したアキラは公男をぼこる。
事務所:
今度は防御を教えてくれ、と包帯まみれの公男。
あいつの家庭は複雑なんだ。義母が家にいて、いたたまれず、勉強どころじゃない。
だから抜け出させて、ここで一緒に勉強を教えたいと。
気に入らねえな。え?
あんたの好きな、シンプルな解じゃねえな。
特訓のモンタージュ。攻撃を避ける。
勉強が進む虎。包帯が取れた公男。(第二ターニングポイント)
川原:
決闘だ。俺が勝てば俺の言うことを聞け。
虎が立会人で、男と男の闘いだと。
算数から教えてやる。あと、義母さんとの付き合い方を教えてやる。
かあちゃん、て一言言えばいいんだよ。
うるせえよ!
公男、パンチを全部避ける。
虎「そうだ。一番大事な所を、一番大事な所にぶち当てろ」
頭突きが決まる。倒れるアキラ。
公男「頭は、こうやって使うんだよ!」
後日、教室:
また包帯巻いて授業する公男。
遅刻してくるアキラ。「先生、紹介する。うちの、母ちゃん」
丁寧にお辞儀する義母。
アキラ、教室を見ると虎が学ランで座っててびびる。
「俺、中学レベルクリアしたから。ここなら先生の授業生で受けれるからな。
ちょっとドスきかせたら裏口入学楽勝だったよ」
「そんなバカな」
「シンプルなのが答えだ。頭は、こうやって使うのさ」
end
だいぶ、テーマの周りに集まってきたような気がします。
事故のくだりは単純な追突にもどします。
そこは重要じゃないことが、
このような全体を作ることで見えてきたからです。
そこで、更にタイトルを考えます。
タイトルがコンセプトを示していた、元原稿を、
上手く踏襲できると最高だからです。
ヘッド・バッド・ティーチャーはやはり、ちょっと違う気がします。
「ヤクザと教師」:ふつう。
「頭は、こう使う」:なかなかだけど、キャッチーな引きがない。
「頭のつかいみち」:言い方を変えてみたけど、まだキャッチーじゃない。
「頭を使うヤクザ、頭を使う教師」:対句に開いてみたけど、ピンと来ない。
「ヤクザヘッド・ティーチャーヘッド」:ちょっとキャッチーになったけど、なげえ。
「ヤクザヘッド」:キャッチー。頭突きのことと、落ちを上手く表せてる。
ということで、ニュータイトルを、ヤクザヘッドにします。
15分におさまるかな。
1時間ドラマでもいける内容のようなので、切れが肝心。
2015年05月05日
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