2015年05月17日

面白さとは、「今」に風穴を開けようとすること

つまり、今をどういう感じだと思っていて、
それがどう崩れそうか、というワクワクだ。


ツイッターでアイドルが枕営業を暴露した。
これは今の欺瞞に満ちたアイドル界に風穴を開けそうだったから、
面白い。

インターステラーは、
ブラックホールの中に入ったら、
という所が、科学的に風穴をあけそうだったから、面白い。
(なお、その先は微妙)

ロッキーは、
世界戦のチャンスが前の人の怪我で回ってくる、
という、閉塞した現実を覆すアメリカンドリームが、
風穴をあけそうだったから、面白かった。

多分、閉塞した現実を、
どう突破したり、そこから逃げて理想郷にいったり、
あるものの組み合わせが新しく見えたりするかは、
風穴を「今」に開けそうかどうかで、
決まるのではないかと思う。


ちなみに、これは、あくまでもアオリの面白さだ。
これで引き付けておいて、
本当の面白さ、つまり練られたテーマで唸らせるのだ。

アオリの面白さは、
新しいこと、それが今を変えてくれそうだということ、
ここが重要ではないかと考える。

この世界に浸ることで、現実逃避出来るのでは、が梅。
この世界から何かをもらえそう(元気とか、教訓とか)が竹。
これが世界を変えそう、が松。


ペプシ桃太郎は、松クラスのアオリを起こした。
そこだけは評価していい。
問題はアオリで終わったことなのだが。


一体これはどうなってしまうんだろう!
とワクワクする想像を起こしたら、
アオリが成功したということだ。

それは、日常の予想の範囲に収まらないことだ。
どうせ警察に捕まって終わりだろ?
という予想の範囲を越えたのが、
プルトニウムを盗んでテロをしようとした「太陽を盗んだ男」だ。
(落ちはあんまり面白くなかった)

さあ、あなたは、この下らない今に、
どういう風穴を開けて、世界を変えようとしてるのか?
そのアイデアが、新作のアイデアになるだろう。
複数思いついても構わない。
思いついても実行できる実力が伴わない場合もある。
僕は「てんぐ探偵」の基本アイデアを思いついたのは10年近く前だが、
書ける実力が追いつくまで時間がかかった。

いつ思いついてもいい。アイデアノートにメモをしよう。

それは、革新的かどうかが大事だ。
革新的とは、今までの常識で予想が出来る範囲を越えていて、
新しいことが起こりそうだ、ということである。
posted by おおおかとしひこ at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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