前の記事を一般化してまとめておこう。
お話を最後まで挫折せずに書くにはどうすればいいですか?
答え:あなたが一日で書ける文字数を割り出してください。
その範囲内なら、可能です。
一日で自分が何文字書けるかご存知ですか?
それは書く経験から割り出されます。
事務用の書類やプログラミングは、関係ないです。
創作物語について、一日で書ける文字量です。
人によって差があります。
日によってばらつきもあります。
平均の半分も書けない日もあるし、平均の倍以上書ける日もあります。
自分の文字生産器としての性能を把握してください。
30日分も統計を取れば把握できるかと。
そして、この文字範囲内の話を書くことです。
原稿用紙5枚の話を書いてみて下さい。
一日で何本書けますか?
その原稿用紙の枚数が、あなたの限界です。
まずはそれ以内の話を沢山書きましよう。
一日机に何時間集中して座れるかも把握してください。
僕は一日4時間で、30分ぶんの30枚、12000字が限界です。
8000字ぐらいが楽な分量で、そこからロスタイム的に書いてます。
(多いのか少ないのか分かりません)
だからなるべくその範囲内で闘う目標にしています。
勿論、白紙に向かっていきなり書き出すのは難しいので、
プロットを作ったり人物の一覧を作ったり、
調べものを沢山事前にした上で、です。
それまでのほうが長く、書くのは4時間以内です。
僕は沢山書くには、手書き推奨です。
打ち文字は薦めません。日本語は表意文字であり、
表音による入力は本質的ではないからです。
シナリオは最終的に音(台詞)で表現されるので、
音による入力は合理的です。
しかし音入力は現在の技術では完璧でない為、
ICレコーダー録音→文字おこしをする人が多いです。
僕は、手書き→文字おこしです。
これは二度手間ではありません。
意味を記す仕事と、表音から適切な漢字を探す仕事は、分離すべきです。
4時間で1万字手書きのペースです。
これ以上ペースを上げるには速記かなあ。
でも集中した思考が、僕にはこれぐらいが限界みたいです。
さて、一日で書ける文字量以内の話を、書いてください。
これが最も挫折しない合理的な方法です。
日を跨ぐから、冷静になってしまうのです。
創作は一種のキチガイです。冷静になる前に全てを片付けましょう。
たとえ夜中のラブレターになったとしても、
完結していないラブレターよりはましです。
ここでは、挫折しないことが目的だからです。
そして、数をこなせばこなすほど、
徐々に限界文字量が増えてきます。慣れてきたのです。
これ以上の文字量のものを書くにはどうすればいいでしょうか。
ブロックわけをすることです。
つまり長編とは、
長期的にキチガイを維持することに他なりません。
まずは、憑き物がついたかのように、
一日で書ける文字量以内の話を書いてください。
それを何回も何回もこなしてください。
三日連続して書けるようになったら、
三倍の長さの話をブロックわけして書けるでしょう。
あとは、キチガイと正常(社会生活)の行き来を、
意図的にコントロールする練習をしておくことです。
書く場所と生活する場所を変えるのは、古典的に行われた方法で、とても有効です。
喫茶店やファミレスが、作家にとって一般的な執筆場所でしょう。
これは精神論や技術ではなく、
文字生産器として自分をとらえる方法論です。
これぐらい冷静になることも、時には必要です。
2015年05月23日
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