大岡式ログラインではない、新しい骨格の捉え方を思いついた。
今までで一番短く骨格を示せるかも知れない。
「Aな主人公が、Dする話」と書く形式。
Aには主人公の陥った逆境、
抱えている問題や欠点、渇き、
解決すべき問題を書く。
なるべく一言で書けるといい。
Dには、クライマックスで、
主人公がその問題を解決する瞬間、
何をするか、を書く。
これもなるべく一言で書けるといい。
こう書けるものだけが、
本当にハッピーエンドの面白い話になる。
ロッキー:自信のないボクサーが、最後まで立つ話。
カリオストロの城:昔失敗した泥棒が、姫を助ける話。
風魔の小次郎:忍び未満の若手忍びが、姫にデコチューする話。
つまり、問題Aを、動詞Dで解決することが、
物語の最も原始的骨格なのだ。
大岡式ログラインでは、
「Aな主人公が、Bに出会ってCする話」
と、異物B、二幕全体の行動を代表する動詞Cで表すことを推奨している。
ログラインが、主にまだ読んでいない人の為にあるからだ。
しかし、書く側の一番の根本は、
問題と解決だ。
だから、まずここがちゃんと出来てないとダメなのだ。
問題を、主人公が自ら解決してない(他人や偶然が解決している)、
主人公に問題がない、
問題が解決されない、
問題が、動詞で解決されない、
は、欠陥のある物語だ、
と主張することにしよう。
頭とケツをしっかりすれば、
テーマが自ずから生まれる。
AをDして解決する、ということは何を暗示するのか、
を考えればわかる。
一幕と二幕は、それぞれ、B、Cに対応する。
つまり、大岡式ログラインを拡張すれば、
「Aな主人公がBに出会い」
「Cして」
「Dすることで解決する話」
というテンプレだ。
それぞれが、一幕、二幕、三幕になるのである。
今、モヤモヤして書けなかった話が、突然これで見えてきた。
その話は、ビジュアル(モチーフ)アイデアが先に浮かんだタイプで、
結局テーマが何なのだろう、とずっと微妙だったのだ。
そこを、Dする、という短い動詞にまとめられたので、
カタルシスを生むだろう確信を得た次第だ。
その話の本質はなにか?テーマはなにか?
そういう抽象的な問いもいい。
「Aな主人公が、Dする話」という、
問題と解決の動詞をペアでつくる方法は、
具体的で、話が力強くなるだろう。
色々と肉付けする前に、
ここをしっかりと作っておくべきだ。
2015年05月28日
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