2015年06月03日

まだ一本も書いたことのない君へ

脚本でも小説でも漫画でも戯曲でもいい。
まだ一本も作劇をしたことのない人へ。


どうやったらいいか分からず、
不安で、とりあえず入門書などを参考にするかも知れない。
ここで書いてあることを試すかも知れない。
ここで知ったことを想像してみるかも知れない。

しかしそんなものは、全部意味がない。

脚本理論は、全て「今まで一本以上書いた人むけ」だと思ったほうがいい。
右も左も分からない人が、
童貞を切る為の理論ではない。

女のあそこを見たことのない童貞が、
猥談の意味をよく分からないことと、
殆ど同じだ。

脚本理論は、行為の理論である。
やったことある人の為の理論だ。
ああそれはやったことある、と思い当たる節がある人向けの理論だ。

童貞を切る為の理論と、
経験者向けの上達理論は、
まるで違うものだと思う。

だから、一本も書いたことのない人は、
脚本理論なんて読んでも意味がない。
ただの耳年増になるだけだ。


もし一本も書いたことがないのなら、
見よう見まねでいいから、
形式なんて適当でいいから、
まず一本書いてしまえ。

殆どは挫折するから、
最初は原稿用紙5枚以内で終わる小さな話を、
練習として書いてみよ。

最初から二時間の脚本に挑戦する意味はない。
最初の一本は、まず5分以内にすること。


童貞を切りさえすれば、
脚本理論が見に染みて分かるようになる。
何故なら経験者向けの理論だからだ。

僕が初心者というカテゴリーに入れてるのは、
計100枚以内ぐらいしか経験のない人で、
0の人ではない。



とにかく一本書いてしまえ。
5枚以内でないと絶対挫折するから、
無理矢理5枚以内でまとめろ。

5分で出来ることは、例えば僕の短編シナリオを参考にするとよい。



とにかく、一本を終わりまで書くこと。
このブログを読む資格があるとしたら、
日本語を母国語としていることと、
一本終わりまで書いたことのあることだけだ。

清書とかフォーマットとか、どうでもいい。
5枚以内の短編ならどうでもいい。

まず面白い話を書いてから、
理論を学んでいけばいい。


何も教えられずに一本も面白いものを書けないのなら、
あなたには才能がないから、
早々に諦めるほうがいいよ。

何か理論を学べば、
才能がなくても面白いものが書けるようになると思っているなら、
それは勘違いだよ。

才能のあるやつは、教えられなくても一本ぐらい面白い話は書けるものだ。
そこから、鍛え始めるといい。
posted by おおおかとしひこ at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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