2015年06月06日

動き続けることは、不安だ

物語とは動きである。
物語とは変化である。
だから、書いてるときは不安になる。

動き続けることは、不安になる。
何故なら人は、落ち着いて一服しなければ、考えられないからだ。


落ち着いて一服することは、
あなた自身にとってはいいことだが、
劇中の事件や登場人物にとってはマイナスだ。
物語を止めてしまうからだ。

物語とは動きである。
従って、止まってはならない。
それは停滞や退屈や挫折に繋がる。


動き続けながら考えることは、多分人には出来ない。
だが物語とは、動き続けながら考える二時間に相当する。

あなたはそれを、動きながら一気書きするか、
動きながら一気書きしたかのように、
ちょいちょい休みを入れながら書くしか出来ない。

あなたが考えるために一服を入れるのは、
あなた自身を整理するにはとてもよい。

しかし、そのことで劇中の勢いが落ちることは、
考慮に入れた方がいいかも知れない。


僕は、
休憩や長考を、
一段落したところで入れるのは多分間違いだと思っている。
気持ち的にはそこで休憩を入れたいが、
そこで休憩してしまうと、
物語のグルーヴを取り戻すのに物凄くかかる。
自分自身のテンションも、物語のテンションも下がるからだ。

だから、感情が動くピークで休憩したほうが、
結果的に続きを書く作業に入りやすいと思う。
勇気がいるけどね。


例えばストーリーが一段落して次の章へ入るとき、
章終わりで筆を置いて休憩に入ってはいけない。
章終わり、次の章はじまり、一ページぐらい書いて、
流れが出来はじめたところで休憩を入れよう。

章終わりで休憩を入れると、挫折の確率が飛躍的に上がると思う。
休憩終わっていざ原稿に向かったら、どうしていいか分からなくなるからだ。
勢いや動きが、完全に一回止まってしまうのである。

休憩は、動いている途中の、一時停止のつもりで。
そうしないと、勢いが復活しない。


僕の経験則を書いてみた。
posted by おおおかとしひこ at 17:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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