自戒もこめて書く。
設定だけ書いたって、それは物語ではない。
それに対する登場人物の感情がないからだ。
しかも、その設定につき感情がひとつあればいいのではない。
ひとつの感情だけでは、物語ではない。
私幸せ。
私幸せ。
私幸せ。
は、物語ではない。
私辛い。
怖いけど勇気を出す。
私幸せ。
などが、物語だ。
つまり、感情の移り変わりが物語だ。
なぜそういう感情になるかが、
物語の理屈と呼ばれる部分だ。
例えば上の例なら、
ボクサーとしての芽が出ていないから。
ミッキーに恥を忍んでトレーナー役を頼む。
試合には負けたが勝負には勝ったから。
などの骨格の部分だ。これはロッキーという物語の理屈である。
さて、設定「だけ」の何がダメかというと、
ひとつの設定がひとつの感情しか起こさないからだ。
感情の移り変わりが物語だから、
設定はそのひとつの点に過ぎないのだ。
あなたの登場人物はどのような感情の移り変わりを経る?
どういう行動や決断をする?
それが物語だ。
興味深い設定は、物語の強力な土台のひとつだが、
それだけでは全く物語ではない。
設定を突き詰めたら、次は登場人物の感情の移り変わりに注目してみよう。
登場人物の感情の移り変わりのきっかけや理由に、設定を利用してみよう。
それは相互作用する。
2015年06月09日
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