2015年06月17日

あいつはどうなったのか

まれによくあるのは、
途中で退場してしまう人物がいること。

メインプロットにかまけていると、忘れてしまうことがある。
あれ、あいつどうなった?
が起こる瞬間だ。


サブプロットの途中消失、
とでも呼ぶことにしよう。

意味ありげに、思わせ振りに出てきた人物が、
何もせずに、あるいは、
何かしたけど結末を見せることなく、
どこかへ行ってしまう。

作者としては、ほぼ忘れているというパターンか。
忘れた訳ではないのだが、
メインプロットで精一杯なため、入れる隙がなかったというか。

こういうものは、第一稿ではなく、リライトの時に気づいたりするものだ。
あれ、そういえばあいつどうなったんだっけ、と。


出来るなら、メインプロットと絡んで終わりたいところだ。
何故なら、そのサブキャラに感情移入している人もいるからだ。

「バードマン」のエドワードノートンの若手役者は、
登場やケンカは面白かったし、
娘とやっちゃうところまではとても面白かった。
むしろ主人公よりもエキセントリックで、興味深いキャラクターだった。
しかし最後の舞台で主人公が引き金を引くときは、
ただの傍観者でしかなかった。
舞台でしか勃起しないと言っておきながら、勃起してなかったし。
舞台でしか勃起しないことについての、
何らかの決着が見たかった。
それが彼のなかでの決着になるより、
主人公との絡みで結論が出るのが理想だ。



今リライト中の話では、
悪役が途中でいなくなってしまうので、
逆襲をしてくるシーンを追加しようとしている。
その悪役なしでもメインプロットは解決してしまうのだが、
悪役との2ラウンド目の対決がクライマックスになるように、
再び練っているところだ。

あいつはどうなったのか。
まれによくあるのこの現象。
自作で早めに気づけるといいだろう。
クライマックス前かラスト当たりで、
ワンカットでもいいから触れるといいかも知れない。
出来れば、メインプロットに絡んでくるとより面白くなる。
posted by おおおかとしひこ at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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