2015年06月22日

「脚本の書き方」には二種類あります

俳句の書き方には二種類あります。
1. 5、7、5の17文字で書いて、季語を入れること。
2. あとは好きなものを好きなように詠め。

1はすぐ教えられ、マスターできますが、
2は一生かかるものです。
1を形式、2を内容ということにしましょう。

「脚本の書き方」も同じです。




脚本の形式をマスターするのは、
一日二日あれば可能です。
「シナリオのフォーマット」でこのブログを検索すれば出てきます。

5、7、5や季語に当たる、
柱、ト書き、台詞について詳しく書いてあります。
あとは先人のシナリオを調べて、
細かいところは真似すればOK。

作文と同じで、段落の最初をあけるとか、
句読点前で改行して句読点から次の行がはじまるなら、
句読点は前の行の最後にはみ出して書くとか、
原稿用紙の使い方みたいなもんです。

それを「脚本の書き方」と、狭義では言っていいでしょう。

あなたの中に既に脚本化可能なおはなしがあって、
あとは書けばいいだけで、
どう書いていいか分からない場合についてのみ、
あとは脚本の形式をマスターしさえすれば、
脚本は書けるでしょう。


「脚本の書き方」という場合、たいていこれを意味しません。
広義の場合、脚本の内容のつくりかたの方を意味します。

これは一朝一夕に出来ません。
何故なら、これは、「脚本を作る」ことではなく、
「脚本向けのお話を作る」ことを意味するからです。
正確に言えば、
あなたは、「とても面白いお話を作る」ことと、
「お話には脚本に向く話とそうでないものがある」ことを、
知り、それらをマスターする必要があります。
そして最終的には、
「脚本向けのとても面白いお話を作る」ことが出来るようになる必要があります。
あとは形式をマスターして書けばいいだけです。



俳句の形式をマスターするのは、2秒です。
(マスターかどうかは微妙だけど、理解は出来るでしょう)
しかし良い俳句を作り出すのは、
一朝一夕では上手くいきません。
それは本や教室で手取り足取り教えてくれると思いますか?
否ですよね。
四季の花鳥風月に触れることや、先人の古典を知ることのほうが、
座学よりよっぽど重要ですよね?
座学で学んだ理論よりも、
人生経験や、独特の見方が、俳句に出ることが、
よっぽど重要ですよね?

脚本も同じです。

「お話を作る」という行為は、
格別に難しい行為です。

前振りがあって、
展開があって、
落ちが必要です。

しかも、世の中の全ての面白いお話の中で、
脚本向けのお話は、部分集合です。

脚本向けのお話を作ることを、
あなたはマスターしなくては、
あなたは「脚本の書き方」をマスターしたことにはなりません。

僕が1700記事も書いて伝えていることは、
俳句教室の座学に過ぎません。

座学よりも、
古典の面白いお話を研究したり、
人生経験を積むことのほうが、
よっぽど大事なんです。
ケーススタディをたくさんたくさんやって、
それがお話ににじんで来るほうがいいのです。



「脚本の書き方」で検索して来る人が時々います。
形式をマスターするのは楽勝でしょう。
内容に関しては、座学に相当することはここを読めばよいです。
あとは、実践あるのみです。
いつ、脚本の書き方をマスターしたと言えるでしょう。

一本書けたとき?
ノー。それは俳句教室で一首書いたのと同じこと。
何本か書けたとき?
ノー。それは俳句教室で数首書いたのと同じこと。
俳句の書き方をマスターした、と言えるのは、
中々にいい俳句を、いつでもひねり出せるようになった時でしょう。

つまり、脚本の書き方をマスターしたというのは、
いついかなる時も、
中々にいい脚本を、いつでもひねり出せるようになった時です。

そんなことが座学だけで出来ると思ってることが、
既にものを知らなさすぎるということです。


実戦。実戦。実戦。

僕は、5分のお話をたくさん作ることを推奨しています。
まずは作劇そのものに慣れて、数をこなすこと。
理論と実戦は両輪です。

名作をたくさんたくさん見てください。
脚本家を志すのに、
昔の名作を見てないのは意味が分かりません。
「オールタイムベスト」で僕の選んだ名作があります。
全部見なくていいけど、こういう名作を見て、
自分がこれを書くというリアリティーで、研究すべきです。

先はとても長いです。
脚本の書き方は、一朝一夕にはマスター出来ませんよ。
あ、形式をマスターするのはとても簡単です。
posted by おおおかとしひこ at 10:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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