あるシーンで落ち着いて、
次のシーンで事件が起こるとする。
それは次の日だろうか。
その直後(たとえば5分後、15分後、30分後)だろうか。
次の日に回してしまうと、
一端寝るわけだから、何かがリセットされている。
家へ帰って風呂入って、なんならセックスして、
次の日に起きて身支度を整えて再び集まるのである。
解散かつ再集合に、理由が必要だ。
再集合の約束を前のシーンでするか、
文脈上当然のように再集合するようになっていなければ不自然である。
行方不明になった人など、
どこで飯くってどこで泊まっているかなど、
細かく設定しておく必要があるだろう。
一方、直後だと、
話は直結し、テンションも直結する。
理想は僕はこっちだと思う。
一泊をおかずに、
次々に色んなことが起こった方が、
巻き込みとしては正しいような気がする。
だから、なるべく一日の中の出来事になるように、
時刻設定をリアリティーあるようにしておこう。
(リライトの際にも、時刻を変更することも多い)
ただし、「一日に起きるにはあまりにも色んなことが起きすぎる」
のはリアリティーを欠いてしまう。
逆に、「刑事二課最悪の一日」みたいな、
わざと最悪なことばかりが一日で起きるような話は、
わざとそうなるように考え尽くされている。
どれくらいの頻度で何が起こるとリアリティーがあるか。
そのリアリティーを越えた緊急事態になるには、
どれくらいの頻発を演出すればよいか。
それは、寝ることを挟むかどうかでカウントするといいだろう。
たとえば311の日から原発が落ち着くまで、
我々は気が気でなかった。
でも寝た。寝たけど寝た気がしなかった。
でも寝てなかったら体も頭も持たなかっただろう。
大体そんな感じだ。
寝るのを挟めば「次の日」に。
寝ずに次を起こしたいなら「直後(特に表記不要)」に。
それで、登場人物も観客の気持ちも、変わってくる。
てんぐ探偵40話、妖怪ほめて育ててでは、
無理矢理、「明日稽古場を予約してあるから」、
と場所を稽古場に飛ばすために一回解散させている。
最初の出会いが、夜飲んでからあとだったので、
稽古場は翌日でなければならなかった。
出会いを昼間にすれば、その日の夜に稽古場に行けたかも知れない。
その場合、カラオケ→アパートとなり、
たった一日の話にも出来た可能性はある。
(現状の構成でも、二日間の話なのだけど)
クライマックスの火事のことを考えると、
一日で全部起きるのは不自然だ、と僕が直感し、
あそこに一泊をおいたような気がする。
(ちょっと段取りくさくて、ほんとは直したい)
一端家へ帰って寝るのを挟むかどうか。
実は結構重要な要素だ。
それはつまり、お話のどこで切って構造化するか、
ということだからだ。
つまり、寝るか寝ないかは、構成を決める要素なのだ。
ハリウッド映画の理想は、
一週間程度の出来事を二時間で描くことだそうな。
間に6つ、切れ目が入った構造ということだね。
2015年06月29日
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