ときどきこういう馬鹿がいる。
客が見たいものなんて、エログロナンセンスに決まってるじゃないか。
我々は、期待にこたえた上で、さらにその斜め上に行くのが仕事だぜ?
期待通りの仕事なんて、60点の可レベルだ。
期待以上、予測以上(それは期待を満足させた上で)のことをするから、
我々はほかにない価値をつくることができ、
お金をもうけ、賞賛されるのである。
(対価がその実と乖離してることについては、ここでは問題にしない)
女の言うことを聞くデートでは、女は満足しない。
女は期待にこたえた上で、それ以上の夢のあることをしてはじめて満足する。
それとおなじだ。
「どうしたら我は満足するか?」を事前に言える人はいない。
あなたがソープランドに行くとする。
そこそこかわいい子で射精できれば満足である、と満足基準を設定する。
しかしそのとおりのサービスを受けても、
賢者タイムになれば、まあこんなもんか、来月どうしようかな、と冷める程度である。
あなたが熱をあげるのは、あなたが思いもしなかったことがあることだ。
ドリルフェラ初体験とか、肌のすいつきが凄かったとか、
会話が凄くうまかったとか、恋に発展しそうとか、
とにかく事前にはあなたが予想もしない、いいことがあったから、
あなたは熱を上げるのだ。
熱狂は、期待にこたえただけでは生まれない。
コンビニでお釣りを返してもらうとき、金額を間違えていないことは当然で、
あなたはそうであっても賞賛などしない。
すごくかわいい子が手を握って渡してくれたとか、
知り合いが働いてたとか、
そういう意外な、期待以上のものがない限り、
あなたはつり銭に熱狂することはないだろう。
あなたは、熱狂をつくるのが仕事になるのである。
期待にこたえるなんて、目つぶってても出来なきゃ。
あなたがやるメインの仕事は、そこではない。
全ての人が熱狂する、
まだこの世にないものを新しくつくりだすことだ。
それは、何にも似ていない。
何かには似てる。それは、人は何かに似てないと安心しないから。
しかしその正体はまるで異なるものであるはずだ。
そこに人は熱狂するのだ。
期待にこたえなければ、失望である。
期待にこたえて、ようやく平均点、水準点だ。
期待してもいなかった凄いことがあると、人はおどろく。
ちょっとした加点ポイントだ。
まったく期待と関係なかった新しくて凄いことが、人を熱狂させる。
客の期待してるものがわからないって?
じゃあ客になってみればいいじゃん。
自分の安月給から身銭を切って、1800円払えばいいじゃん。
そしたら本音がわかるだろ。
素人時代の「過度の期待」を、あなたは思い出すべきだ。
その期待を、プロとして軽く超えてみせなければ、プロではないさ。
「風魔」はぶっ飛びすぎたか。
「いけちゃん」は削られすぎて反省している。
「てんぐ」は、いい塩梅になってきている。
(あとはどう期待させるかという誘導の導線を考えなければならないけど)
2015年07月03日
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